500円の壁 立ち食いそば屋悲鳴
西武新宿線沿線に「本格立ち食いそば屋」が誕生! 元プロボクサーの店主が追いかける「ガキの頃の“あの味”」
虎ノ門「峠そば」は再開発による立ち退きだった。シャキッとしたそばが絶品だった。市ヶ谷「瓢箪」は最もお世話になった店である。あのミニ牛丼が懐かしい。鶴見駅前の「ういーん」は鶴見の薄色つゆの名店。池袋「君塚」までも閉店するとは思わなかった。「麻婆そば」が懐かしい。JR高崎駅「駅そば第5売店」は昭和初期「たかべん」の時代からそば売りを開始していた歴史ある店だった。
「浜ッ子寿司」のスタンド看板の上には、「座って食べれる立ち食い蕎麦」「3月OPEN朝6時~昼14時 春夏秋冬 お蕎麦・うどん」「温・冷トッピングも数種類ございます」「出汁は関東・関西の2種類になります」「浜っ子寿司のお蕎麦が復活!!」とびっしり書き込まれている。
現在、立ち食いそば屋の「かき揚げそば」は500円前後で推移している。ラーメンには1000円の壁があると東京新聞2023年11月19日の記事が伝えていた。立ち食いそば屋なら500円が当面の壁かもしれない。今でも「かき揚げそば」を300円台で提供する東京の個人店(浅草橋「ひさご」、矢口渡「まる美」など)、大阪の個人店が何軒もある。しかし、大手チェーン店はやはり500円を意識した設定になっているし、こうした個人店もここ数年でじわじわ上がっていくと考えられる。
中でもイカゲソは前年比10%アップ、しょうゆは20%、かつお節は50%も値上がりしている。
謹賀新年。大衆そば・立ち食いそばの拙い記事ですが今年もよろしくお付き合いください。さて大衆そば・立ち食いそば業界の2024年はどんな年になるだろうか予想してみた。
30代の利用客からは「やっぱりゲソ天が美味しいですね」、60代の利用客からも「(食べたのは)500円の太そばゲソ天ですね。安いですね」という声が聞かれた「ゲソ天太そば(並)」は税込みで500円。
とうめいなつゆは昆布だしの味が強い。そばも立ち食いそば特有の歯を入れたらすぐにちぎれるふわふわした食感。ネギや天かすと一緒に食べるとちょっと笑ってしまうおいしさ。そして、ふわふわでサクサクの白身魚フライにアジフライ。みんな違ってみんないい。韻をふむたくなるうまさ。
店内に入ったらいすが用意されていた。座って食べるのなら立ち食いそばじゃない!というご意見もあるだろうが、店内の雰囲気が立ち食いそば特有の素っ気ない感じが出ているので、これは立ち食いそばとして扱います。だって、しぶそばとかにも座る席があるじゃん。
とにかく「つゆ」がうまい立ち食いそばの新店も…西武池袋線に「肉そば」ブーム到来か?
財布に優しい立ち食いそばが材料費高騰の影響を受けている。昨年値上げしたばかりの店でも、前年と比較してしょうゆが20%、かつお節が50%も価格が高騰していて店主も「厳しすぎますね」と悲鳴をあげている。
実は、2023年12月、店は既にそばの値段を20円値上げしたばかり。値上げしたことについて50代の利用客は、「やっぱり!この金額で、色々物が値上がっているので、やっていけるのかなという心配があった。今日20円高かったから計算間違いかなとも思ったけど」と話した。
かけそばなら200円。激安の殿堂も驚きの安さ。500円を出したらおつりでチョコモナカジャンボを食べられる。しかも2個も。
仕入れ価格の高騰は前年と比較して、天ぷらに使うイカゲソが10%、あげ油が11%、トッピングのわかめが5%、みりんが12%、しょうゆが20%、かつお節が50%と店はまさに6重苦の状況。
ところが立ち食いの神様は見捨てなかった。2024年3月1日、ついに立ち食いそば難民の救世主的な店がオープンした。場所は東口駅至近の裏路地という立地だ。しかも、その店には素敵なanother storyがあった。さっそく訪問してみることにした。
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