来週のドル円どうなる?注目イベント解説|植田日銀総裁の講演 2024/12/20

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来週のドル円どうなる?注目イベント解説|植田日銀総裁の講演 2024/12/20

FX週間イベント解説

FXトレードする上で事前にインプットしておきたい注目イベントを、ギュッとまとめました。

執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉

来週のFXイベント解説

現在の状況:

FOMC・日銀金融政策決定会合後、円安が急速に進行
ドル円は153円台半ばから158円手前まで約3.5円上昇
財務省からの円安牽制発言があり、若干の円買い戻しがあったものの、円安トレンドは継続

来週の注目イベント:
北米(米国・カナダ):

米新規失業保険申請件数などの経済指標発表あり
12/24は短縮取引、12/25はクリスマスで休場
取引が薄く、方向感が出にくい見込み

欧州:

経済指標の発表は少ない
12/25-26日はクリスマス・ボクシングデーで休場

日本(最重要):

12/24:日銀金融政策決定会合議事録公表(10月31日分)

過去分のため、影響は限定的

12/25:植田日銀総裁の講演

19日の日銀会合あとの記者会見ではハト派的な発言だった
円安への姿勢に変化があるか注目点

12/27:金融政策決定会合の主な意見(12/19分)

田村審議委員の利上げ提案に関する審議内容
早期利上げ観測への影響を確認

 

その他:

トルコ中央銀行(12/26):

政策金利の発表
インフレ鈍化を受け、1.5%の利下げ予想(50%→48.5%)

 

結論:
来週は年末で取引が薄くなる中、日銀関連イベントが相場の焦点となる。特に植田総裁の講演で円安への対応姿勢が示されるか、また金融政策決定会合の詳細な議論内容から今後の金融政策の方向性を探る展開となる。これらの内容次第で、現在の円安トレンドが継続するか転換するかが決まる一週間となりそうだ。

『最新のドル/円相場を解説』

経済指標・イベントの結果について

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経済指標カレンダー

お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信

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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。

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[紹介元] 外為どっとコム マネ育チャンネル 来週のドル円どうなる?注目イベント解説|植田日銀総裁の講演 2024/12/20

来週のドル円どうなる注目イベント解説植田日銀総裁の講演 2024 12

25日朝の東京市場は155円20銭~40銭台で推移している。4月10日に1ドル152円の節目を超えた際には、同日中に一気に1円以上円安が進んだことと比べると、足もとの円安の動きはやや鈍い。

25・26日の決定会合で日本銀行が追加利上げに動く可能性は低いが、その中で為替市場に影響を与えるのは、展望レポートでの物価見通しと植田総裁の記者会見での発言の2つだ。2024年度の物価見通しは大幅に上方修正される可能性が高い(コラム「日銀・展望レポートで2024年度物価見通しは大幅上方修正か」、2024年4月24日)。それは、日本銀行の追加利上げ観測を強め、円安に歯止めをかける方向に働くだろう。

経済に悪影響を与える円安阻止を狙って、追加利上げを示唆する「タカ派」な発言をすると、今度は早期の利上げを懸念して株価が大きく下落し、経済、金融に悪影響を及ぼしかねなくなった。日本銀行は円安と株価下落の板挟み状態にあり、決定会合後の記者会見に植田総裁がどのようなトーンで今後の政策を語ればよいのかは、より難しくなってきた(コラム「日銀による為替市場への口先介入:円安進行と株価下落の板挟みに」、2024年4月23日)。

▼来週の株価と為替は?▼「12月は利上げ見送り」観測に変化?▼植田総裁の決断は▼「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」筆者が出演▼トランプ関税は「ブーメラン」

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