JTが目をつけたのは ベクターのブランド力とアメリカ市場の特性だ
その理由は価格だ。ベクターの特徴は最も安い価格帯で多くの商品を展開していること。インフレが続くアメリカはたばこの値上がりが激しく、ベクターも値上げを実施している。それでもシェア首位のマルボロの価格は7.7ドルまたは9.4ドルなのに対し、モンテゴは6ドルと安い(2024年9月時点、JT調べ)。
JTが「紙巻きたばこ会社」を買収した納得の理由、アメリカへ本格進出、なぜ縮小する紙巻きに注力?
JTが、ついにアメリカの本格進出に乗り出した。 たばこ大手のJTは今年10月、アメリカの紙巻きたばこ専業会社ベクター・グループを約3780億円で買収している。
ベクターを選んだ理由は「紙巻き専業でJTの投資戦略に合致している。4位でプレゼンスも上げられる。より上位の会社は独禁法の関係があり、価格も高い」(古川CFO)と説明する。
低価格志向の客に加えて、中・高価格帯商品を購入していた客の受け皿となり、販売量が拡大しているのだ。 市場としての成長可能性も大きい。アメリカのたばこ商品は一般的に、年に複数回値上げされる。収益性は高く、今後もアメリカは金額ベースで成長を続けるとみられている。 JTの古川博政CFOは、買収について「アメリカは市場規模が大きく、金額的な成長可能性も高い。数量が減っても利益が取れるので、展開したかった」と語る。
「キャメル」は、1913年にアメリカのR.J.レイノルズ・タバコ・カンパニーが発売したのが始まりです。日本でも輸入たばことして販売され、当時は独特の風味が特徴でした。プロモーションではポスターなどにラクダを擬人化した、ポップで遊び心があるイラストが使われ、消費者に親しまれていました。その後、1999年にJTが米国以外で販売するキャメルの販売権を取得し、JTブランドのラインナップに入りました。JTの下では、日本の喫煙者の嗜好により合うよう葉たばこのブレンドを変更して販売しましたが、2011年に東日本大震災の影響もあり、一旦は販売終了となりました。その後2013年から一部地域での限定発売を経た後、拡大が見込まれる低価格需要に応えるべく、バリュー価格帯のブランドとして2018年にリニューアルすることになります。当時は未成熟だったバリュー価格帯では、上位価格帯からのダウントレーダーをより多くキャッチすることが重要であったことから、プレミアム価格帯で受け入れられている味の方向性を実現すべく、すっきりとした味わいにして、パッケージも爽やかなイメージの白と青を基調としたものに変更しました。しかし、独特な風味が特徴だった昔ながらのキャメルのイメージから生まれ変わることができず、復活当初は健闘したものの競合他社の後発品に抜かれ、苦戦を強いられてきました。
JTが目をつけたのは、ベクターのブランド力とアメリカ市場の特性だ。同社はアメリカのシェア上位10ブランドのうちの1つ「モンテゴ」や、「イーグル」「ピラミッド」などを保有。知名度が高い商品が多く、全米で販売されている。
R&Dの中の部所としての役割ももちろん異なるのですが、それに加え、それぞれ働くときの意識に違いがあります。開発部所は、製造工場での工程に与える影響や商品としてお客様の手元にわたったときの細かな品質にまで配慮します。一方、研究所は、より個々の技術や現象に着目して仕事をしていきます。ですが、それぞれの仕事はつながっているので、研究所と開発部所がそれぞれお互いを知っておく必要があります。 JT R&Dでは、研究所と開発部所間の異動が活発です。ひとつの部所に固定してキャリアを積むことは、あまりありません。
紙巻きの需要が縮小している市場にもかかわらず、ベクターはアメリカで販売本数を伸ばし、シェアを高めている。 その理由は価格だ。ベクターの特徴は最も安い価格帯で多くの商品を展開していること。インフレが続くアメリカはたばこの値上がりが激しく、ベクターも値上げを実施している。それでもシェア首位のマルボロの価格は7.7ドルまたは9.4ドルなのに対し、モンテゴは6ドルと安い(2024年9月時点、JT調べ)。
JTはこれまで34の州で自社商品を販売していたが、買収によりアメリカ全土へ販売網を広げていく。今後、JT商品の販売店数は従来の約2倍へ拡大する見込みで、約90億本の販売数量を獲得できる。
JTは原料となる葉たばこから、完成した製品をお客様の手に届けるまでのすべてに関連して仕事を行っています。そのプロセスには、様々な科学技術が求められます。 紙巻たばこ自体はシンプルな構造をしていますから、技術開発の必要性に疑問を持つひともいるかもしれません。しかし、葉たばこの耕作のような農業技術も私たちにとって重要ですし、お客様が製品に対してどんな認知をされるのか?というところの研究まで、幅広く様々な科学技術を関連付けて用いています。
JTが、ついにアメリカの本格進出に乗り出した。
■アメリカは収益性が高い JTが目をつけたのは、ベクターのブランド力とアメリカ市場の特性だ。同社はアメリカのシェア上位10ブランドのうちの1つ「モンテゴ」や、「イーグル」「ピラミッド」などを保有。知名度が高い商品が多く、全米で販売されている。 JTはこれまで34の州で自社商品を販売していたが、買収によりアメリカ全土へ販売網を広げていく。今後、JT商品の販売店数は従来の約2倍へ拡大する見込みで、約90億本の販売数量を獲得できる。
たばこ大手のJTは今年10月、アメリカの紙巻きたばこ専業会社ベクター・グループを約3780億円で買収している。
JTの古川博政CFOは、買収について「アメリカは市場規模が大きく、金額的な成長可能性も高い。数量が減っても利益が取れるので、展開したかった」と語る。
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