【見通し】株式明日の戦略-39500円付近では戻り売り強く、あすは上げてもしっかり程度か

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【見通し】株式明日の戦略-39500円付近では戻り売り強く、あすは上げてもしっかり程度か

23日の日経平均は7日ぶりの反発。終値は459円高の39161円。注目の米インフレ指標が市場予想を下回ったことで、先週末の米国株は総じて堅調に推移した。これを受けて日本株も買いが優勢となり、上げ幅を一時500円超に広げる場面も見られた。心理的節目の39000円を超えた後も動きはしっかりで、6営業日ぶりに5日移動平均線を上回って終えた。

 東証プライムの売買代金は概算で3兆5000億円。騰落銘柄数は値上がり1179/値下がり408となった。業種別では電気・ガス業、輸送用機器、サービス業などが上昇。下落は海運業、空運業、鉄鋼の3業種のみだった。

 売買代金上位では、米半導体株指数の大幅反発を好感して、ディスコやアドバンテスト、東京エレクトロンなどが上昇。ディスコは証券会社による目標株価引き上げなども追い風となった。防衛関連ではトランプ氏がNATO加盟国に対し、国防費をGDP比5%に引き上げるよう求める意向だと伝わったことも材料視され、川崎重工やIHIが4%を超える上昇。トヨタ自動車やホンダなどへ見直し買いが続いた。

 プライム市場の値上がり率上位では、ミガロホールディングスやサムコ、サイボウズなどが商い増加を伴い大幅続伸となったほか、伊勢化学工業が通期の上方修正を発表して急騰したことでK&Oエナジーグループに買いが波及。中国が日本産水産物の輸入を来年前半にも再開と報じられたことで、子会社などを通じてホタテ加工事業などを手がけるヨシムラ・フード・ホールディングスが3日続伸となった。一方、値下がり率上位では、KADOKAWAに買収期待はく落で引き続き売りが続いたほか、サレプタ社との米国訴訟結果をネガティブ視された日本新薬が大幅安。キオクシアHDは7%超まで下落率を拡大した。

 あすの東京市場も堅調が見込まれる。米ハイテク株の動向や為替市場の落ち着き次第ではあるが、市場参加者が限られる中で短期筋の場中の仕掛けも限定的となり、きょうのゆったりとした地合いや物色傾向が続きやすい。ただ、日経平均ベースで39500円に近づくと戻り売り圧力が強くなることが見込まれ、上げ幅はしっかり程度か。

 年内は来週の大納会まで取引は続くが、今週はクリスマスで海外の休場などもあり売買高の盛り上がりに期待できない。場中は大型株が手がけづらくなる中、電線株や防衛関連株などに人気が継続しやすいほか、円安を材料に自動車株への物色が続くかが指数の下支え要因として重要なポイントになる。業種も銘柄も日次ベースでリターン・リバーサルが意識されやすく、週間ベースでは指数に方向感は見出しづらいだろう。

 ちなみに、2023年の最終週は堅調だった。材料難の中、米国株の強い基調が崩れず、楽観ムードの強い地合いが続いた。日経平均株価は12/27まで4日続伸。12/27には33,700円台まで上昇し、年初来高値を上回る場面もあった。ただ、ここで高値を更新できなかったことから、12/28と12/29は連日で下落。米国の長期金利が低下した際にドル円が円高に振れたことも上値を抑える材料となった。前半の貯金が大きく、週間では上昇。日経平均株価は3週続伸となり、週足では3週連続で陽線を形成した。

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ

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