「ドル/円」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 宇栄原 宗平
X(Twitter) : https://twitter.com/gaitamesk_ueha
今日のドル円 テクニカル分析で環境認識(動画の内容 ポイントまとめ)
2024年のドル円相場の振り返り(9月~12月)について、主なポイント:
クリスマス休暇明けのドル円相場に関する分析と2024年後半の振り返りについて、主要ポイントをまとめます:
現在の相場状況:
– 昨日、ドル円は158円台まで上昇
– 背景は米新規失業保険申請件数の好結果とクリスマス休暇明けのニューヨーク市場再開
– 158円台は重要な上値抵抗ライン(週足チャートで何度も上髭を形成)
今日のポイント:
– 終値で158円突破できるかが重要
– 突破した場合、160円を視野に入れた展開の可能性
– 海外時間(17時以降)での本格的な突破が鍵
– 外為注文情報では、158円近辺に売り指値が集中
トレード戦略:
– 基本的に買い目線を継続
– 157円50銭付近が押し目買いポイント
– 156円を明確に割らない限り、買い目線を維持
2024年後半の主要イベント:
– 9月:自民党総裁選(高市氏vs石破氏)
– 10月:衆議院総選挙、日銀会合
– 11月:米大統領選関連(トランプ氏優勢・勝利)でのトランプ・トレード
– 12月:FOMC(0.25%利下げ)、日銀会合(政策金利据え置き)
結論:
当面は上昇トレンドが継続する可能性が高く、158円突破後は160円を目指す展開が予想される。ただし、158円近辺での上値の重さには注意が必要。
お知らせ
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『最新のドル/円相場を解説』
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信
外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。
外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe)
2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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ドル円158円突破で上昇期待2024年912月相場のふり返り 後編 トランプラリーで円安再開だった
23日の外国為替市場で対ドルの円相場は一時、1ドル=153円台に下落した。153円台を付けるのは7月31日以来およそ3カ月ぶり。米景気の底堅さを背景に米連邦準備理事会(FRB)の追加利下げ観測が後退。米金利が上昇し、日米金利差が拡大するとの思惑から円売り・ドル買いが優勢となっている。
足元の市場では1ドル=151円30銭台にあった200日移動平均線が節目として意識されていた。三菱UFJ信託銀行資...
その日銀会合では、注目された国債購入の減額を決めたものの、具体策は次回会合に先送りとなりました。これを受けて10年債利回りなど日本の金利は低下し、米ドル/円も一時158円台まで一段の米ドル高・円安となりました。ただ比較的早い段階で米ドル高・円安も行き詰まり、逆に一時は157円割れへ米ドル安・円高に戻すところとなりました。なぜ、日銀会合後の円売りトライは続かなかったのでしょうか。
先週の米ドル/円は5月の米CPI(消費者物価指数)、PPI(生産者物価指数)が予想より弱い結果となったことで米金利が低下、日米金利差円劣位が縮小したことで下落する場面もありました。しかし、すぐに上昇の流れに戻すと、6月14日(金)の日銀金融政策決定会合後から158円台へ一段高となりました(図表1参照)。
以上を踏まえると、今週の米ドル/円の予想レンジは155~158.5円で想定したいと思います。
ただ、先週はCPIが予想より弱くても米ドル売り反応は限られ、絶対的に大幅な金利差円劣位を拠り所とした投機筋の円売りが続くか否かが米ドル/円の行方を左右している印象が一段と強まりました。その意味では、今週の米ドル/円の行方も、投機円売りの動向が最大の鍵になりそうです。
米ドル/円は、4月下旬に160円を付けた後、日本の通貨当局による米ドル売り介入を受けて急落してから超えられなかった158円を、先週6月14日(金)の日銀会合後に一時的に超えました。この米ドル高値を更新できるようなら、さらなる米ドル高・円安を模索する可能性はあるでしょう。ただし、米ドル高値を更新できなかった場合は、160円の「一番天井」に続く「二番天井」を確認したこととなり、大きく米ドル買い・円売りに傾斜したポジション調整が広がりやすくなる可能性もあるでしょう。
東京市場のドル/円は、底堅い展開。仲値公示の前後でドルが買われると157.95円前後の高値を付けました。その後、加藤財務相による円安けん制発言を受けて157.51円前後まで小緩む場面もありましたが、日本株高などを背景に下値は堅く欧州市場には157.90円台まで持ち直しています。<加藤財務相>・足元で一方的、急激な動きみられる・為替市場の動きを憂慮しており、行き過ぎた動きには適切に対応・日銀は引き続き適切な対応をしていただけると思う欧州勢はクリスマス休暇が明けて本日から市場に戻ってきます。しかし、今夜は重要イベントの予定はありません。そのため、ドル/円が158円台へ上昇できるかは米長期金利がカギとなりそうです。なお、158円台の上値を試す展開となった場合は再び本邦政府による円安けん制が入る可能性もあるため注意しましょう。ドル/円をテクニカル分析で見ると、前日は終値でわずかに158円を突破しました。本日、明確に158円台へ上昇するようだと来週は160円を視野にさらに勢いを強めていく可能性がありそうです。
CFTC統計の投機筋の円売り越しは、6月11日現在で13.8万枚でしたが、円売り越しがこれを上回ったのは2000年以降で見ても、2006~2007年と最近など、とても少ないものでした(図表4参照)。6月12日以降の米ドル/円の値動きなどからすると、そこからさらに円売り越しは増加していた可能性が高く、日銀会合を迎えた段階で投機筋はかなり米ドル買い・円売りの「行き過ぎ」懸念が高くなっていた可能性がありそうです。今回、日銀会合後の円売りトライが意外に早い段階で行き詰ったのは、すでに円売りが「行き過ぎ」となっていた影響が大きかったのではないでしょうか。
このような先週の米ドル/円上昇は、日米金利差からは大きくかい離したものでした。これは、CPIなどが予想より弱かったことから米金利は比較的大きく低下し、日米10年債利回り差円劣位も一時は2月初め以来の水準まで縮小しましたが、それに対する米ドル安・円高の反応が極めて限られたためです(図表2参照)。
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