見通し実現で引き続き利上げ 日銀
日銀は、経済・物価の見通しが実現すれば「引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく」と表明した。
今回の利上げ後も政策金利はスイスと並び世界最低が続く。消費者物価の上昇率は3年近く日銀目標の2%以上で推移しており、昨年12月には1年4カ月ぶりの3%台に拡大した。日銀が重視する賃金と物価の好循環も強まる中、市場の関心は次の利上げの時期とペースに移っている。植田総裁は利上げ継続への期待を示しながらも具体的な言質は与えなかった。
日銀は24日開いた金融政策決定会合で追加利上げを決めた。政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標を、0.25%から0.5%に引き上げる。利上げは2024年7月会合以来で、政策金利は17年ぶりの水準に乗せる。金利の正常化が一段と進む。
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植田総裁は会合後の記者会見で、今後の緩和度合いの調整のペースやタイミングは「経済・物価・金融情勢次第で予断は持っていない」とし、毎回会合で各種データ・情報などを基に適切に政策判断していくと語った。従来の利上げの効果を確かめつつ「段階的に動いていくのが適切な対応」と指摘。緩和的でも引き締め的でもない名目中立金利は日銀の分析では1-2.5%に分布しているとし、0.5%への利上げ後も「まだ相応の距離がある」との認識も示した。
Kentaro Sugiyama [東京 24日 ロイター] -日銀は24日公表した「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)で、現在の実質金利が「極めて低い水準にある」との認識を示し、今回示した経済・物価の見通しが実現していくとすれば、「引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになる」との考えを示した。
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