
本日のNY為替市場のドル円は、米2月雇用統計での連邦政府職員の大量解雇を受けたネガティブサプライズの可能性に警戒する展開が予想される。
米国の2月の雇用関連指標は以下の通りにまちまちとなっている。
・ADP全米雇用報告:前月比+7.7万人(1月+18.6万人)
・ISM非製造業雇用指数:53.9(1月52.3)
・ISM製造業雇用指数:47.6(1月50.3)
・消費者信頼感指数(労働市場格差):17.1(1月19.4)
・チャレンジャー人員削減予定数:+103.2%(1月-39.5%)
(※2月は連邦政府の17機関が6万2242人の人員削減を発表した。)
2月米雇用統計の予想は非農業部門雇用者数が前月比+16.0万人で1月の同比+14.3万人から増加幅の拡大、失業率は1月と変わらずの4.0%と見込まれている。
2月の雇用統計は、2月12日の週が調査対象週となっており、連邦政府機関で解雇が相次いで始まる前に実施されたことで、前月比+16.0万人、4.0%の予想となっている。
しかし、一部の市場筋は、トランプ大統領就任初日に実施された採用凍結が2月の政府職員雇用に影響を与えた可能性を警戒しており、予断を許さない状況が続くことになる。
トランプ米政権による連邦政府職員の大量解雇が影響しているのか否かに警戒しておきたい。
シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」が示している今年の0.25%の利下げ開始時期は、6月FOMC(-0.25%=4.00-25%)と見込まれ、7月に追加利下げ(-0.25%=3.75-4.00%)、そして10月にも追加利下げ(-0.25%=3.50-75%)が見込まれている。
本日のパウエルFRB議長の講演では、市場の今年3回の利下げ見通しに対する見解にも注目しておきたい。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は、149.31円(日足一目均衡表・転換線)
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は、145.92円(2024/10/4安値)
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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