
日経平均株価は反発。下値を探る場面があり一時は先週末の安値(36813円)を下回る場面もあったが、37000円台をかろうじて回復する引けとなった。ローソク足も前日陰線に並ぶ陽線を形成した。
RSI(9日)は前日の27.0%→33.7%(3/10)に上昇。1/24高値(40279円)からの二段下げ目の動きは依然として続いている。昨年9月に形成したダブルボトムのネックラインである36900円付近のフシや、月足の一目均衡表の転換線(36791円)付近は維持している格好ではあるが、自律反発局面では5日移動平均線(37273円 3/10)や10日移動平均線(37594円 同)が上値抵抗になりやすく、短期的には値固めのイメージか。一方、先週末はネガティブな陰線で終えたが、きょうは直近でみられたような下ヒゲを形成した。目先は3/7の下落で形成したマドの上限(37580円)を埋め戻すような動きがみられるかが焦点となる。
上値メドは、5日移動平均線や10日移動平均線、心理的節目の38000円、25日移動平均線(38438円 同)、200日移動平均線(38641円 同)、心理的節目の39000円などがある。下値メドは、9/18高値(36675円)、心理的節目の36500円や36000円、9/17安値(35828円)、心理的節目の35500円、9/9安値(35247円)、心理的節目の35000円などがある。
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
テクニカル 日経平均株価テクニカル分析弱含むも底堅い
以上のことから、当面の日経平均株価の想定レンジは、200日移動平均線(19日現在2万1074.65円)~2万2353.87円です。下方向にしては終値での200日移動平均線割れ、上方向に関しては終値での2万2353.87円超えが実現した場合、その方向に「トレンド」が出るとみています。
ちなみに、2月9日時点の裁定買い残高(期近・期先合計)は、前週比6196億円減の1兆7398億円と、昨年9月15日時点以来、約5カ月ぶりに2兆円を下回りました。裁定買い残の減少は5週連続で、この裁定解消売りが日経平均株価の下落を加速させた一因といえます。
この日経平均株価の急反発の主因は、米国株式市場が落ち着きを取り戻し、VIX指数が低下したことです。2月6日に50.30まで上昇したVIX指数ですが、16日終値は19.46、安値は17.44と、「一体あの急騰劇はなんだったのか?」と思わせるようなレベルまで低下しています。
その結果、市場では売り方の買い戻しと、自律反発狙いの買いが加速し、日経平均株価は15日から19日まで3連騰し、終値ベースで995.04円上昇しました。
その買い残高がここまで減少したことで、解消売りによる日経平均株価の下落ピッチ加速効果や、下落幅の拡大効果は見込み難くなっています。このため、日経平均株価の下値は堅いと考えます。
前回当コラムで、「現時点においての私の相場観は、当面は、2万1078.71円と2万2353.87円との間で、時間調整するというものです」、「ただし、日経平均株価が2万1078.71円割り込んだら、まずは撤収して様子をみましょう」としました。
ところで、日経平均株価に関しては、2月14日の2万0950.15円が「1番底」になったとみています。2月14日終値は2万1154.17円と、200日移動平均線(14日現在2万1030.86円)を終値で割り込むことはありませんでした。
市場関係者へのヒアリングベースでは、日経平均株価が2月14日まで下落を続ける過程で、大量の追証が発生し、相当量の投げ売りが出たようです。
実際の日経平均株価は、2月14日に2万1078.71円を割り込み、2万0950.15円でダメ押ししたところで、目先の底入れを果たしました。
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