大阪・関西万博は開幕まで13日で1カ月
万博協会関係者によると、今月初めの集計で、協会がタイプAでの出展が可能と判断したのは47か国となった。いずれも施工業者が決まっているか、内定している。
協賛企業にとって万博出展は「大きな広告効果」を狙うチャンスです。しかし、そのメリットを的確に伝えられていなければ企業の協賛意欲は低下してしまいます。たとえば、「大阪万博での新製品発表のサポート」「海外展開の足がかりとなるビジネスマッチング支援」「SDGs達成事例としてのPR支援」など、具体的なインセンティブを打ち出すことでスポンサーを集めやすくなるでしょう。
タイプAは、デザイン性の高い外観から「万博の華」と呼ばれる。コロナ禍の影響で、前回のドバイ万博の開幕が1年延期されて準備期間が短くなった上、資材価格や人件費の高騰で施工業者探しが難航していた。
まずは現状と背景を整理することで、なぜ「大阪万博は不調」と言われるのかがクリアになります。
ブラジルやアンゴラなど5か国がタイプXに、スロベニアなど7か国がタイプCに移行し、メキシコ、ロシア、アルゼンチンの3か国は、財政悪化などを理由に万博からの撤退を表明した。一方、コロンビアとバチカンの2か国が新たにタイプAでの参加を決めた。
万博PRや告知活動の進行度合いも、まだまだ十分ではないという声があります。本来であれば2年前から大々的にアピールして集客・認知度アップを図るのが一般的ですが、コロナ禍の影響や混乱で、その動きが鈍化しているようです。興味のある一般層や観光客に向けた情報発信が停滞していることも、「不調感」を助長している要因と言えるでしょう。
中国政府の強力な支援と広報をバックに、 7,300万人超もの来場者数を記録しました。各国のパビリオンが多彩な特徴を打ち出し、観光名所として長期的に認知されるほどの話題を生み出しました。大阪万博でも、上海同様に地域の文化や技術力を前面に出し、訪れた人の記憶に残る体験型パビリオンを作ることが期待されています。
【万博】“未来のエネルギー”について学べる「電力館」の全容を公開 コンセプトは「可能性のタマゴ」
2025年大阪・関西万博の海外パビリオンについて、自前で建設する「タイプA」での出展は47か国でほぼ固まったことが、日本国際博覧会協会(万博協会)の集計でわかった。日本側が用意するパビリオンへの移行などで、当初の60か国から2割減ることになる。
開幕まで、4日で残り40日となる大阪・関西万博。本来なら本番に向けて盛り上がっていく時期だが、会場建設の遅れが機運醸成ムードをぶち壊している。 【写真】大阪万博プロデューサー小橋賢児って誰? 絶頂期で俳優休業…モテ&やんちゃエピソードの数々 日本国際博覧会協会の石毛博行事務総長は2月28日の定例会見で、参加47カ国が独自に建設する海外パビリオン(タイプA)のうち、外観が完成したのはわずか6カ国だと明かした。 工期が逼迫する中、会場では突貫工事が強行されている。2月から海外パビリオンなど一部工事が24時間体制となり、元請け業者などが「3月末には完成させろ」と下請けにハッパをかけているという。 ■地元建設労組が声明で現場へのシワ寄せを危惧 こうした状況を全国建設労働組合総連合の関西地方協議会は懸念し、今月1日に現場労働者の命と健康の最優先を求める声明を発表した。突貫工事のシワ寄せが作業従事者に及ぶことを危惧した内容で「『いのち輝く』のテーマにふさわしく、法令順守を徹底し、労働者の命と健康と人権を最優先にした施工体制への支援と完成時期の柔軟な対応」を要請した。 土壇場の突貫工事について、建築エコノミストの森山高至氏は「24時間体制にしたのが遅すぎる」とこう話す。 「2~3月は新生活に向けた戸建てやマンションの仕上げ工事が殺到し、職人不足が予想されます。現場にシワ寄せが及ばないよう、遅くとも昨年末までに体制を整えておくべきでした」 しかも、夢洲会場はアクセスが悪く通勤も大変。加えて、キツイ夜間工事ともなれば、現場の士気低下は避けられない。賃金アップなど処遇改善も求められる。 もう開幕までに工事が間に合わなければ、延期もやむなしか。 ■あの大屋根リングが役立つチャンス 「確かに、職人の命と健康を犠牲にするくらいなら、無理すべきではない。大屋根リングなどは完成しており、海外パビリオンは未完成のまま、完了済みのエリアだけで開幕してもいいのではないか。海外パビリオンは各国のこだわりがある建物なので、工事の過程を見るだけでも十分価値がある。建設中のパビリオンを上から見下ろすためにも、リングが役に立ちますよ」(森山高至氏) 「目玉不在」の万博に、ようやく「目玉」が加わるかもしれない。 ◇◇◇ 電子チケットの事前予約制が大原則を覆し、石破首相は大阪・関西万博での「当日券」導入方針を正式に表明。「万博の華」の海外パビリオンも一向に完成せず、すったもんだの状況に…。●関連記事『【もっと読む】大阪万博「歯抜け開幕」ますます現実味…海外パビリオン完成たった6カ国、当日券導入“助け舟”の皮肉』で詳報している。
建設資材の価格高騰や人件費の上昇は、プロジェクト全体のコストを圧迫しています。特に万博のように限られた期間・場所で大規模施設を作る場合、追加コストが予定以上に膨らみやすいのが特徴です。さらに2024年以降、賃金や物価がさらに上昇する可能性もあり、予算の範囲内に収まるかどうかは不透明感が漂っています。
2025年開催予定の大阪万博。その大きなテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」ですが、ここにきて万博関連のニュースでは「不調」という言葉が目立ち始めています。たとえば、施設の建設費用の増大や協賛企業の集まり具合、海外パビリオンの参加状況などが思わしくなく、万博の全体像が当初の目標の2割弱しか進んでいないという見方もあります。
これからの数か月、そして1年は大阪万博の成否を左右する大事な時期となりそうです。もし、あなたが企業のご担当者やマーケティングに携わる方であれば、今のうちに万博関連の情報収集を進め、コラボやスポンサーを検討してみるのも良いでしょう。「不調」と言われる今こそ、先に動いた人や企業が大きなメリットを掴む可能性があります。
今後とも、大阪万博の情報を随時アップデートしてまいります。最後までお読みいただき、ありがとうございました。何か疑問点などありましたら、気軽にコメントをお寄せくださいね。
大阪・関西万博は開幕まで13日で1カ月。「万博の華」と呼ばれる海外パビリオンの準備が進むが、自前で建設する「タイプA」の47カ国のうち、建設工事の完了証明を取得した国は2割弱にとどまっている。施工業者との契約難航などに伴う着工遅れが響いているためだ。開幕に間に合わない国が出る懸念が強まっており、関係者は気をもんでいる。
コメント