コメ5キロが6500円の値を付ける西表島を取材した
止まらないコメの価格高騰。沖縄県の離島では、より深刻な状況だ。コメ5キロが6500円の値を付ける西表島を取材した。 【写真を見る】タマゴ10個の値札は… 離島県のさらに離島の深刻な物価高 全国で止まらないコメの価格高騰。特に打撃を受けているのは― ▼小泉農水大臣 「一番高いところ、私が現時点で確認してる限りは、西表島の6500円ですけども、離島とかロットが小さいとか、いろんな要素があったとしてもですね、やはりあまりにも高すぎる」 取材班は西表島の西部、69世帯137人が暮らす白浜地区へ。ここで約60年続く屋良商店では、本当にコメ5キロに6500円の異常な価格が付けられているのを確認した。 ▼屋良商店 屋良誠一社長 「最近の仕入れ値が上がった中で、色々と経費もだいぶ上がった。前は卵とか牛乳、コメ、生活に必要なものは掛け値を下げてたんですけど、それをやってるとこっちが潰れちゃうくらいの状況」 「まず石垣市に那覇から荷物が行って、そこから（西表島がある）竹富町に来るなかで、一回卸を挟んで、貨物費がかかって、港まで荷物を取りに行くガソリン代とかもかかってしまうので、どうしても高くならざるを得ない」 島への唯一の輸送ルートである船の燃料費の高騰も影響し、価格高騰はコメだけにとどまらず、店の経営を圧迫。兼業のツアー業などの売り上げを注ぎ込み、どうにか店を維持している状況だという。 「若い人たちは石垣で買ったり、ネットや生協さんも使ってるんですけど、おじいおばあたち、ここしか来れない人たちがいるなかで、高く売ったら本当に申し訳ないんですけど、そこまでやらないとね…」 屋良社長はこう言って涙で言葉を詰まらせた。 * * * 島の東部、194世帯318人が暮らす大原地区。創業73年の玉盛スーパーは、島にある店で規模が最も大きく、他店に比べれば物価高騰の影響を受けにくいそうだが、それでも5キロのコメは高いものだと5000円台だ。 ▼玉盛スーパー 玉盛雅治さん 「本来はこれ（この値段）で売れる商品ではない。やっぱり流通コストがすごくかかるものですから。これはコストを入れると原価を割っている可能性もあって」 「物価が上がったから、コストが上がったからすぐ商品に転嫁できるかと言ったら、顔見たらなかなかできないですよね」
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