【市場概況】東京為替見通し=日米合意の詳細見極める展開に、株高も為替は円売りにならず

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【市場概況】東京為替見通し=日米合意の詳細見極める展開に、株高も為替は円売りにならず

昨日のドル円は、アジア市場では一時147.21円まで上昇する場面もあったが、石破茂首相が「月内にも退陣を表明する」との一部報道を否定したことから欧州市場に入ると円買い・ドル売りが目立った。21時前には146.11円と日通し安値を更新した。ユーロドルは「米国と欧州連合(EU)は関税率を15%とする方向で合意間近」との報道をきっかけに全般ユーロ買いが活発化。前日の高値1.1760ドルを上抜けて一時1.1775ドルまで上値を伸ばした。

 本日の東京時間でのドル円は、引き続き上値は限定的か。連日市場がニュース等に反応し、円売りを仕掛ける場面もあるが、参議院選挙後のドル円は3日続落して引けている。下値も一定の底堅さを示していることで、急落することも難しいだろうが、コストの悪いドルロングも増えていることで上昇局面ではドルの売り逃げを狙っている市場参加者も多そうだ。

 昨日は、トランプ米大統領が自身のSNSで日米貿易交渉が締結されたと発表した。参議院選挙の終了から1週間も経たずに合意に達したが、一部では自民党が議席減少を避けるために合意していても、選挙前には発表できないという声があった。発表できなかった要因としては、今回の合意では米を含めた農産物の市場開放を約束しているが、農林族のドンとされる森山幹事長の立場上、この発表ができなかった可能性がある。そして、選挙前に発表すると、地方の多くの自民党支持者離れが進む可能性があった。

 また、約80兆円の投資支援枠の合意と発表されたが、令和7年度予算の消費税の税収は24.9兆円となっている。多くの野党が消費税下げを参議院選挙の公約していたのに対して、自民党は財源不足としてこの案を批判していたが、年間の消費税収入の3倍以上の投資枠を米国に提供するのであれば、消費税下げも可能との論調も出ることで、発表を控えていたとされるのは頷けるだろう。昨日は唐突感がある発表だったこともあり、株式市場は1300円超上昇して引けたが、今後は昨日の投資額の財源や、これまでトランプ政権前の関税率が約3.3%だったのに対して15%まで上昇することの影響など、冷静に合意内容を見極める展開になるだろう。

 本日の東京市場では、市場を動意づけるような経済指標の発表や要人の講演などが予定されていない。引き続き石破首相の進退をめぐる本邦の政治状況、トランプ政権要人の発言などが市場の注目になる。なお、日経平均株価がボラタイルな動きを続けているが、ここ最近は株式市場と為替市場の関連性が少なくなっている。以前は株高がドル円の買いにつながっていたが、昨日は株高の局面でもドル円が下がる局面があった。振り返れば、イスラエルがイランを攻撃したときのリスク回避の円買いが一時的で、その後はリスク回避のドル買い・円売りが進んだ。株高のリスク選好もこれまでのようなドル買い・円売りにつながると判断するのは、今後は難しそうだ。

 なお、欧州入り後は欧州の購買担当者景気指数(PMI)や、欧州中央銀行(ECB)定例理事会など、様々なイベントが予定されていることで、市場の動きが急転するリスクがあることを念頭に入れておきたい。

(松井)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ

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市場概況 東京為替見通し日米合意の詳細見極める展開に 株高も為替は円売りにならず

ただ、NY市場に入ると買い戻しが優勢に。英独株価指数が史上最高値を更新し、ダウ平均が一時560ドル超上昇するなど、欧米株相場が堅調に推移するとリスク・オンのユーロ買い・ドル売りが入った。市場では「ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに絡んだユーロ買い・ドル売りのフローが観測された」との声も聞かれ、一時1.0435ドルとアジア時間に付けた日通し高値に面合わせした。

今週の注目ポイントは、23-24日の日銀金融政策決定会合での追加利上げの有無だが、オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)市場が示す追加利上げ確率は90%台に上昇している。そして、「日銀金融政策決定会合で、政策金利の追加引き上げを決める方向」との観測報道が相次いでいることから、利上げはほぼ確実視されている。

21日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは小幅ながら続伸。終値は1.0428ドルと前営業日NY終値(1.0416ドル)と比べて0.0012ドル程度のユーロ高水準だった。アジア時間に「トランプ米大統領はカナダとメキシコに25%の関税を検討」と伝わったことを受けて、欧州市場まではユーロ売り・ドル買いの流れが続いた。18時30分過ぎには一時1.0342ドルと日通し安値を付けた。

本日の東京外国為替市場のドル円は、23-24日の日銀金融政策決定会合での追加利上げ観測が上値を抑える中、トランプ米大統領による突発的な発言に警戒していく展開が予想される。

ユーロ円は小幅に3日続伸。終値は162.14円と前営業日NY終値(162.09円)と比べて5銭程度のユーロ高水準。アジア市場では一時160.96円まで売られたものの、欧米市場に入ると買い戻しが優勢となり上げに転じた。欧米株価の上昇を背景にリスク・オンの円売り・ユーロ買いが優勢になると、一時162.23円と本日高値を更新した。

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