カセットテープ再注目 3つの理由
買取金額 18,000円 備考:国内盤 / 非売品(PROMO ONLY)ジャパニーズ・ヒップホップの大名盤の、プロモオンリーのカセットです。 “ROUGH EDIT by DEV LARGE”と記載があり、全トラックが短いダイジェスト仕様になっています。
買取金額 3,000円 備考:国内盤 / 1982年発売シティポップのゴッドファーザーとして世界中に認識されるに至ったヤマタツの代表作。 LPがぐんと高騰しましたが、大名盤ゆえカセットも同じく探す人が多いです。
しかし、「mp3」などの音楽データを再生できるiPodをはじめとした「デジタルオーディオプレイヤー」が誕生して以降は衰退し、今では生産もごくわずかとなっています。いつか、カセットテープと同様、他のオーディオメディアが再注目される日が訪れるかもしれません。
近年の状況と取引における傾向、人気ジャンルなどカセットにまつわる情報を見てきました。具体的に作品と買取価格を照らし合わせて”あの有名作品のカセットは今ならこれくらいの値段がつくのか!” と相場感覚を感じて頂けましたでしょうか。あるいは録音せずにそのまま眠っていた高音質テープが いまなお需要があることに驚かれた方もいらしゃるかもしれませんね。
カセットテープがはじめて発売されたのは1962年。発売当初は会議などの録音が主な用途だったが、70年代頃から音楽メディアとしても浸透しはじめる。アーティストがカセットテープでリリースした作品をそのまま聴くこともあれば、自分で録音してオリジナルのテープを作る楽しみもあり広く普及した。ところが、82年に登場したCDの台頭により、その市場は次第に縮小していく。2000年代に入るとmp3と呼ばれる音楽ファイル圧縮技術も浸透し、カセットテープは次第に姿を消していった。
アフリカ音楽を独自解釈した、デヴィッド・バーン率いるトーキング・ヘッズの代表作。 日本でもライブを捉えた映画が度々上映されるなど根強い人気を誇り海外産のカセットも一定以上の価格でも入手したい人は多いところ。
最後は、「体験性」にある。カセットテープは曲を飛ばすことができず、A面からB面への手動での切り替えも必要など、一見不便とも思える仕様が、デジタルネイティブ世代には新鮮に映っているようだ。
最高音質であるメタルテープは; ・録音レベルの限界が高く、大音量の音楽も音割れや歪みが発生しにくい ・低音域/高音域もしっかり出る ・ハイポジ同様にノイズが少ないという強みがあります。(ちなみに、TDKをはじめとする大手メーカーが生産を始めた1979年を ”メタルテープ元年”と呼ぶそうです。)この特性を商品の魅力とすべく、録音用ではなく正規のアーティスト音源としてメタルテープを使用した高音質盤としてのカセットが各レコード会社からリリースされました。名称は会社ごとに違っていて当時のビクター/RVCからは「メタルミュージックカセット」日本コロンビアからは「メタルダイナミックサウンド」ソニーからは「メタルマスターサウンド」トリオ(現在のJVCケンウッド)からは「スーパー・メタル・シリーズ」 といったように、それぞれシリーズが銘打たれており。これらはレコードでいうところのマスターサウンドのようなもので同じタイトルが通常のカセットで生産されるのに加えられてのオプショナルなバージョンのアイテムでした。
買取金額 2,500円 備考:国内盤 / 1977年発売映画「人間の証明」の劇伴はLPだと比較的見つかりやすいのですが、カセットとなると難易度は上がります。 大野雄二の仕事は海外需要もありLPならミドルプライス、カセットだと稀少性からそれ以上のお値段が付きます。
カセット再燃の象徴ともいえる音楽の一つがシティポップです。ちょうど去年に山下達郎の諸作品が再発されたときレコードだけでなくカセットも展開されていたことは記憶に新しいところ。とはいえ、先述のように日本国内において 新品のカセットがリリースされる作品数はごく限られたものですので人気のシティポップのカセットというのは即ち、中古カセットを意味します。
カセットをオーディオに差し込み、ボタンを押して再生、早送り、巻き戻しをする。その一連の行為が、音楽と向き合う時間をより深いものにしてくれていたのです。そうした“触れる音楽体験”は、デジタルにはない身体的な喜びをもたらします。
冒頭では近年レコードの売り上げが伸びていると触れたが、カセットテープの人気も拡大している。2019年11月、イギリスのガーディアンは同国でカセットの年間売り上げ数が2018年の倍に相当する10万個を上回り、2004年以降、最高に達する見込みだと報じた。この流れはアメリカでも同様に見られ、カセットテープの売り上げは前年比23%アップ、約22万個売れたという。
カセットの出回る頻度が他のジャンルと比べて低いクラシック音楽ではありますが輸入盤のカセットでも多くの場合はお値段が付かず、国内盤はさらにその確率が高いのでご注意下さい。
ヒップホップ・クラシックであることを疑う者のいない、NYのラッパー梁山泊ウータンの1st。 カセットはエディション問わず需要がありますが、30周年記念で昨年再発されたこちらも人気があるようです。
こうした現象の理由のひとつとして、リアルタイムでカセットテープに触れたことがない世代が、独特な聴き心地やアナログ感に魅力を感じていることが挙げられます。 かつてカセットテープを使っていた世代が懐かしさから思わず手に取るケースもありますが、むしろリアルタイムで触れてきていない世代が物珍しさから使いはじめたということも大いにあるようです。 特に、レコードで音楽を聴く習慣のある人がその延長として試してみることが多いと推測されます。


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