ユーロ円今週の予想「上値余地が限られる可能性。」FXチャート分析 2025/8/18

直近の日足は陰線引けとなり、続伸に繋げられずに終えています。下げエネルギーの強いものではないことや、146円台の下値抵抗を守っており、反発に転ずる可能性を残していますが、146円を割り込んで終えた場合は、4月に付けた139.89と6/13に付けた142.80を結ぶ短期的なサポートラインを下抜けて、下値余地がもう一段拡がり易くなります。逆に下値トライに失敗して148.10-20の抵抗を上抜けて終えた場合は、日足の形状が改善して上値余地がもう一段拡がり易くなります。この場合でも149.10-20の抵抗を上抜けて終えるまでは下値リスクを残します。また、これをクリアした場合でも150円台はまだ壁となる可能性も高いと見ています。

今週の戦略は、ユーロ買いは171.10-20まで引きつけて。損切りは170.50で一旦撤退です。ユーロ売りは172.30-40で戻り売り。損切りは173.10で撤退です。

一方直近の週足は実体が小さく寄せ線に近い形の陽線で終えました。上下の抵抗に跳ね返されて寄り付き水準に戻した形となっています。173.00-10の抵抗を上抜けて越週するか、170.70-80の抵抗を下抜けて越週するまでは、方向感が出難い形ですが、3手前の大陰線（高値173.89）が上値を抑え込んでおり、これをしっかり上抜けて越週するまでは上値余地も拡がり難く、下値リスクを残した状態です。また、170.70-80の週足の抵抗を下抜けて越週した場合は、新たな下落リスクが点灯、170円割れで越週した場合は調整下げ局面入りの可能性が高くなり、下落余地がさらに拡がり易くなります。今週の週足ベースで見た上値抵抗は173.00-10，173.80-90，175.00-10，175.40-50に、下値抵抗は170.70-80，170.00±10円、168.00-10，167.20-30にあります。可能性がまだ低いと見ますが、167円を割り込んで越週した場合は164～165円台まで下値余地がもう一段拡がり易くなります。31週、62週移動平均線は164.42と164.01に位置しており中期トレンドは“ユーロ強気”の流れに変わりありません。

日足の上値抵抗は147.70-80，148.10-20，148.40-50，148.90-00に、下値抵抗は146.50-60，146.10-20，145.40-50，145.00±10銭にあります。

今日のドル円FXのレンジ予想・終値予想ほか、FXトレーダーの皆様の役に立つドル円関連情報をお送りします。

8/12の豪中銀政策理事会を控えた8/11は96円00銭から96円53銭を安値の小幅な動きを経て、全会一致で0.25％の利下げを決めた理事会では、追加利下げ余地を示したものの米7月CPIの鈍化を受けた対ドルでの上昇とともに96円83銭へ上昇。ただ、ドル円の下落が上値を抑制し、8/14の米7月PPIの上振れを受けて95円52銭へ下落。また、8/15の反発も96円07銭までに留まり、中国7月小売売上高や鉱工業生産が6月から伸び悩んだ影響も嫌気され95円52銭へ下落し96円78銭で取引を終えました。

8/11の1.3400ドル、198円19銭を安値に米長期金利の上昇や米政権が対中関税措置を90日間延長したことを好感したドル円の148円台への反発に伴いポンド円が199円07銭へ上昇。また、8/7の英中銀の「タカ派寄りの利下げ」と8/12に発表された英7月雇用統計で賃金の伸び鈍化が十分に進まなかったことで、英金利先安観の後退とともに対ドル、対ユーロで上昇。加えて、米7月CPIの緩やかな鈍化を受けて8/13にかけて対ドルで1.3585ドル、対円で200円28銭へ上昇。さらに、ポンドドルは8/14にかけて1.3595ドルへ上昇。一方、8/14発表の米7月PPIが大幅に上昇したことを受け、1.3521ドル、対円で198円60銭へ下落。しかし、8/15のNY市場終盤から始まる米露首脳会談を控えたポジション調整のドル売りとともに1.3575ドルへ、対円で200円１３銭へ反発し、1.3553ドル、199円50銭で取引を終えました。

8/20発表の英7月CPIを受けて、先週から続く英金利先安観を一段と後退させるか、さらに8/21発表の英8月製造業/サービス業PMIがユーロ圏との景況感との比較のほか、8/15の米露首脳会談を受けた欧州各国の対応とともに対ユーロでのポンド堅調地合いを継続するか注目されます。こうした中、ポンドドルは、日足・雲の上限(1.3584ドル)や8/14の1.3595ドルを上抜け、7/10の1.3620ドルを目指す堅調な動きを維持するか、或いは雲の下限(1.3464ドル)を下抜け8/11の1.3400ドルへ下落するか注目されます。また、ポンド円は8/15の米露首脳会談を受けた8/18のゼレンスキー大統領とトランプ大統領の会談の行方を受けたドル円、ユーロ円の反応のほか、ポンドドルの動きと合わせ、8/13の200円28銭、さらに昨年7/24以来の201円台を目指して一段高となるか、あるいは200円台からの戻り売りに押され、日足・転換線/基準線(いずれも197円65銭)を目指して下落に転じるか注目されます。

先週発表された豪7月雇用統計は6月から改善したものの、低めの労働生産性と高水準の賃金上昇率によるインフレ圧力が豪中銀の想定よりも高くなる可能性を示唆。さらに、中国経済の減速など、豪主要産品の鉱物資源に対する需要後退となれば、豪中銀は景気減速とインフレ圧力の板挟みで景気支援の利下げを機動的に実施できなくなるリスクに注意が必要。そのため、足もとの利下げが後手に回り、近い将来の豪景気減速が結果的に豪ドルの下落につながりかねず、上値抑制につながるか注目。さらに、8/15の米露首脳会談で具体的なウクライナ停戦に向けた具体策が示されなかったことがユーロ円の下落につながるかもしれません。一方、利下げが見込まれる8/20のNZ中銀政策委員会を受けてNZドルが対豪ドルで4/2以来の1.10NZドル台を試し、豪ドル円の下支えとなるか注目。こうした中、基準線(96円17銭)を回復し反発に転じるか、雲の上限（95円14銭）を下抜けるか注目されます。

ユーロドルは8/12発表の米7月CPIを控え、8/11の1.1590ドルを安値に、米CPIの緩やかな鈍化を受けてFRBの9月利下げが確実視されたことから1.1697ドルへ上昇。さらに、ベッセント財務長官が9月の0.50％の利下げに言及する中、米長期金利の低下とともに1.1730ドルへ一段と上伸。ただ、7/28の1.1770ドルを目指す勢いはなく、利益確定売りに押され、8/14発表の英4-6月期GDPを受けた対ポンドでの売りや米7月PPIの大幅な上昇によるドル買い戻しとともに1.1631ドルへ下落。ただ、8/15の米露首脳会談を控えたポジション調整のドル売りの流れとともに1.1715ドルへ反発、1.1704ドルで取引を終えました。一方、ユーロ円は、8/11の171円55銭を安値に8/12の米CPI後のドル買戻しを受けたユーロドルの1.1730ドルへの上昇とともに173円02銭へ上昇。ただ、8/14の米7月PPIの上昇を受けたユーロドルの下落とともに170円97銭へ下落。しかし、8/15の米露首脳会談を控え、172円38銭へ反発し172円22銭で取引を終えました。

上値は、172.30-40，172.70-80，173.00-10に強い抵抗がありますが、全てクリアして173.10超えで終えれば下値リスクがやや後退、173.40-50，173.80-90の抵抗をクリアして174円台に乗せて終えれば、“ユーロ強気”の流れに戻して、昨年7月に付けた175.42をクリアできるかどうかをトライする動きへ。下値は、172.00-10に軽い抵抗が、171.60-70，171.30-40，171.00-10にやや強い抵抗が出来ていますが、全て下抜けて終えた場合は下値リスクが点灯、170.70-80，170.10-20の抵抗を全て切り崩して170円を割り込んで終えた場合は、調整下げ局面入りの可能性が高くなり、167～168円台の抵抗をトライする動きへ。下値抵抗は169.50±10銭、168.00-10，167.20-30にあります。