新浪氏は三菱商事出身
新浪氏は三菱商事出身。コンビニ大手ローソンの経営トップを務め、2014年にサントリーHDに入社。今年3月から会長を務めていた。経済同友会の代表幹事も務めている。
午前の取引時間中に親会社であるサントリーHDの鳥井社長と山田副社長が午後3時から緊急記者会見を開くことが伝わると上昇幅を切り上げ、一時前日比5.2%高の4830円と4月23日以来の日中上昇率となった。新浪氏が大麻取締法違反容疑の事件で福岡県警の捜査対象となり、辞表を提出したとの東京新聞の報道を受けて一時下落に転じる場面もあった。終値は2.9%高の4725円だった。
東京新聞が同日、「新浪剛史氏、サントリーHD会長の辞表を提出 大麻取締法違反の疑いで捜査を受け 事件への関与は否定」と題して一報を公開した。記事によると、新浪氏は大麻取締法違反容疑の事件で福岡県警の捜査対象となり、取り調べや東京都内の自宅の捜索を受けた。新浪氏は事件への関与は否定しているとしているという。
メディアを通じた当局発表を鵜呑みにすると判断を誤ります。たとえばトヨタ自動車のジュリー・ハンプ氏の件は記憶に新しいです。ハンプ氏は、2015年6月に麻薬取締法違反(輸入)容疑で逮捕され、容疑を否認しましたが、逮捕による会社への影響を考慮して常務役員を辞任。結局、事件は不起訴処分でした。その後、ハンプ氏は2022年に北米トヨタの「シニアメディアアドバイザー」として復帰。2023年にはウーブン・バイ・トヨタ株式会社の社外取締役に就任しています。新浪氏は逮捕されたわけではなく、捜査の対象になっただけです。各社の書き方も「捜査関係者によりますと」という一方的なリークで、詳細は不明です。その意味で、会見で、サントリーの鳥井信宏社長が「当社としてはサプリメントに関する認識を欠いた新浪氏の行為は代表取締役会長として求められる資質を欠くと言わざるをえないと判断した」と述べたのは妥当と思いました。


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