
週明け8日の香港市場は続伸か。5日発表された8月の米雇用統計は労働市場が一段と減速していることを示し、米連邦準備理事会(FRB)が今月に利下げを再開するとの期待が一段と強まるだろう。米長期金利の指標となる10年物国債利回りが前週末に低下し、一時は4.06%と4月上旬以来5カ月ぶりの低水準を付けており、投資家が運用リスクを取りやすくなりそうだ。
8月米雇用統計は、非農業部門雇用者数が2万2000人増と市場予想の7万5000人増を下回り、失業率は4.3%と予想と一致したが、前月の4.2%から悪化した。米シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のフェドウオッチ・ツールの9月16-17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.25%以上の利下げ確率は100%に上昇し、0.50%の利下げ確率も8%に上昇した。
5日のNY株式市場ではダウ平均が反落し、ハイテク株主体のナスダック総合は3日ぶりに小幅反落した。米景気減速懸念が強まり、相場の重荷となった。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は金融株のAIAグループ(01299)と中銀香港(02388)、ネット株の百度(09888)が香港終値を上回った半面、中国4大商業銀行の中国建設銀行(00939)が下回って終えた。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
見通し 8日香港株続伸か 米利下げ期待が支え
一方、早期利下げの可能性に言及したのが、ウォラー理事とボウマン副議長(金融監督担当)である。ウォラー氏は20日、CNBCのインタビューで足元のインフレが落ち着いていること、そして関税による価格ショックが短期で終息するとの見通しを示し、7月利下げの可能性に言及した。また、ボウマン氏は23日、労働市場のリスクについて言及し、インフレが抑制される場合、早ければ次回の会合で利下げを支持すると述べた。
一方、香港株は激動の一週間でした。香港ハンセン指数は端午節の祝日までは堅調な動きとなりました。特に6月7日(火)は大幅高となり、1ヶ月半振りの高値に。引き続き米国の利上げ見通しが後ろ倒しになっていることや中国本土株のMSCI新興国市場指数への組み入れ期待、「深港通」(深センと香港の相互株式取引制度)への期待などに支えられた上昇となりました。ところが6月10日(金)は一転して急落。特に本土系の金融株が大きく下げました。香港市場全体で見ると出来高はさほど大きくなっていないのですが、何か相場の変調を窺わせる大きな下げ幅でした。



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