
南アフリカ・ランド(ZAR)円
レジスタンス2 8.62(2024/12/19高値)
レジスタンス1 8.52(1/24高値)
前日終値 8.40
サポート1 8.33(日足一目均衡表・基準線)
サポート2 8.18(日足一目均衡表・雲の下限、200日移動平均線)
ユーロ/豪ドル
レジスタンス2 1.8029(8/22安値)
レジスタンス1 1.7952(8/27高値)
前日終値 1.7781
サポート1 1.7674(7/31安値)
サポート2 1.7625(6/19安値)
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
テクニカル テクニカルポイントランド円サポート1 833
2017年3月30日に、ズマ大統領が内閣改造を行い、市場の高い信認を得ていたゴーダン財務相を解任しました。この政治的混乱による成長見通しの悪化や、財政拡張懸念からランドは急落しました。しかし、南アフリカ準備銀行(SARB)が金融引き締め姿勢を維持したことなどから、ランドは底堅さを取り戻しました。7月上旬には、南アフリカ準備銀行SARBの独立性に対する懸念を強める動きが浮上、さらに汚職疑惑など批判の高まるズマ大統領の不信任決議案が8月8日に否決され、ランドは弱含みとなりました。2017年12月、与党アフリカ民族会議(ANC)の党首選でラマポーザ副大統領がズマ大統領が推したドラミニ・ズマ氏に勝利しました。党首選時点でズマ大統領は2019年5月が任期でしたが、ラマポーザ氏に辞任を勧告され、2018年2月14日辞任を表明し南アフリカ議会はラマポーザ氏を新大統領に選出しました。大統領交代は投資家や市場から好意的に受け止められ、ドルランドはランド買いとなって2017年11月中旬の1ドル=14.5ランドから2018年2月中旬には1ドル=11.6ランドまで下落しました。対円では7.769円から9.270円まで大きく上昇しましたがラマポーザ新大統領を歓迎するランド買いは長くは続かず8月には急落したトルコリラの影響を受けてランドも大きく6.919円まで下落しました。米国の利上げ・好調な経済が世界の資金を米国に吸収していることは間違いなく、新興国の通貨は総じて高金利でも売られる展開となりました。 12月には8.401円まで戻しましたが2017年~2018年のチャートのサポートがレジスタンスに切り替わったポイント8.500円を越せず年末には7.500円まで反落し、2019年1月のフラッシュクラッシュで一気に6.435円まで急落しました。しかし2016年1月にタッチした6.267円は抜けずに2月には8.300円まで戻る展開となりました。 2019年のドルランドは13.2246を底値に15.5032までジリ上がりとなって一旦は13.9294まで年末に反落しますが、3月の新型コロナウイルスの世界的蔓延を背景に世界経済が急落、資産売却・ドル手元流動性を厚くする意味でドル買いとなったこと受けて19.3407まで一気にドル買い・ランド売りとなりました。この影響からランド円は2019年8月安値の6.754円から年末には7.823円まで戻したものの、新型コロナウイルスの影響から今までのサポート6.239円を割り込み4月に一気に5.522円まで急落しています。現在は流動性低下のドル買いも沈静化してきたことで、ドルランドが反落、対円では6.230まで戻して来ています。テクニカルで見ると 6.267-6.500ゾーンは強い抵抗ゾーンですが、これを越すことが出来たら6.754-7.000ゾーンまで戻ることが出来る可能性があります。ただし7.000から7.500は上値が重たく3月~4月の急落でロングを抱えたままの投資家からの解き売りが出てくることが予想され戻りは非常に重たそうです。 したがって買いを仕込むとしたら、充分に引き付けつつ低レバレッジで分散して買い仕込みする戦略がお薦めで、チャートを見ながらある程度利益が乗ったら一旦利益を確定することもお薦めします。


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