ドル/円、157円を意識した攻防…米PMIなどから経済動向を探る(NY市場の見通し)2024/5/23

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ドル/円、157円を意識した攻防…米PMIなどから経済動向を探る(NY市場の見通し)2024/5/23
 

ドル/円、157円を意識した攻防…米PMIなどから経済動向を探る

東京市場のドル/円は、約3週間ぶりの高値を更新する展開。日銀による国債買い入れオペ据置きの通告を受けた円売りで今月1日以来の高値となる156.89円前後まで上昇しました。その後はやや伸び悩んだものの156円台後半での推移が続いています。

今夜のNY市場では、米新規失業保険申請件数や米4月購買担当者景気指数(PMI、製造業・サービス業)・速報値などが発表されます。これらの結果が、米経済の強さを示す結果となれば157円台への上昇を試す可能性があります。なお、157円台では本邦政府・日銀による円買い介入への警戒感から神経質な値動きとなることも考えられるため注意が必要になるでしょう。

ドル/円をテクニカル分析で見ると、3本の移動平均線が強気のパーフェクトオーダーを形成していることなどから上昇基調が継続していると見れます。61.8%戻し157.00円水準を突破すれば158円に向けて上昇の勢いを強める可能性があるでしょう。 なお、伸び悩んだとしても156円台で底堅い推移が続きそうです。

ドル円 日足チャート

この後の経済イベント

5/23(木)
20:00 トルコ中銀政策金利
20:30 ピル英MPC委員講演
21:00 メキシコ1-3月期GDP・確定値
21:30☆米新規失業保険申請件数
22:45☆米5月製造業PMI・速報値
22:45☆米5月サービス業PMI・速報値
23:00 ユーロ圏5月消費者信頼感・速報値
23:00 米4月新築住宅販売件数
28:00 ボスティック米アトランタ連銀総裁講演
—– G7財務相・中央銀行総裁会議(~25日)

5/24(金)
08:30☆日本4月消費者物価指数
※☆は特に注目の材料

経済指標・イベントの結果について

主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。

経済指標カレンダー

お知らせ:ドル円、CFD銘柄の解説を月~木の20時ごろからライブ配信

外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、最新の市況解説を行うため、平日月曜から木曜まで20時ごろからライブ配信しています。FX初心者向けにFXやCFDの基本的な説明、また米ドル円を中心にここまでの相場の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。配信の後半では、ドル円の短期見通しや、S&P 500や金(ゴールド)などCFD銘柄のチャート分析も行っています。配信は、YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。

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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe)
2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。

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結果次第では 再びドル円相場の変動が激しくなる公算が大きい

フィボナッチ・エクステンション61.8%の水準は154.00レベルにあたる。ドル円がこのテクニカルポイントを下方ブレイクする場合は、重要なサポート水準の153.60レベルをトライするシグナルと想定しておきたい。この水準(153.60レベル)は、米CPIショックによる下落相場を長い下ヒゲ(日足ローソク足)で下支えした重要なサポート水準である。

円安と米ドル高が同時に発生すれば、今週のドル円(USD/JPY)は、新たな上値水準の見極めが焦点となろう。

対ドルでの円相場は10日、1ドル=...

ドル円がこの水準(156.60レベル)をも突破する場合は156.78、そして157.00をトライするシグナルと想定しておきたい。

最初の焦点は、先週後半の反落局面で相場をサポートした155.20レベルの攻防となろう。この水準がサポートへ転換する場合は、ドル円の地合いの強さを市場参加者に強く印象付けるだろう。

円安トレンドが続くなか、今週の米連邦準備制度理事会(FRB)高官らによる講演等での発言内容が総じて“タカ派”と米債市場で受け止められる場合、米金利は反発するだろう。米金利の上昇は米ドルの買戻し要因ととなろう。

一方、ドル円(USD/JPY)の下落局面では、先週と同じくフィボナッチ・エクステンションの攻防に注目したい。

しかし、市場予想を下回った4月の米雇用統計とインフレが鈍化の傾向にあることを示唆した同月の米消費者物価指数(CPI)を受けてもドル円(USD/JPY)は156円を視野にすかさず反発している。クロス円も円安優勢の状況にある。

ドル円が156円台へしっかりと上昇する場合、次の焦点は今月14日から15日の東京時間にかけて相場の反発を止めた156.60レベルの攻防に注目したい(下のチャート、赤ラインを参照)。

ドル円が155.20レベルを完全に下方ブレイクする場合は、154円台へ反落する展開を想定しておきたい。このケースでは、154.60-75レベルを維持できるかどうか?この点に注目したい(下のチャート、緑ゾーンを参照)。この水準(154.60-75)は、サポートゾーンとして相場を下支えする可能性がある。

外国為替市場で1ドル=155円台後半までじわり円安が進む中、市場と政府の攻防は第3幕に突入する。2度目の為替介入があったとみられる157円近辺に迫ると市場参加者の脳裏には介入の「残像」がちらつき、いったん円安にブレーキがかかりそうだ。攻防の天王山は15日に発表される4月の米消費者物価指数(CPI)だ。結果次第では、再びドル円相場の変動が激しくなる公算が大きい。

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