「金(ゴールド)は史上最高値を3日連続更新!原油は地政学リスクの低下から7カ月ぶりの安値圏|週刊 米ドルと相性抜群ランキング 2024/8/25

FXブログ
「金(ゴールド)は史上最高値を3日連続更新!原油は地政学リスクの低下から7カ月ぶりの安値圏|週刊 米ドルと相性抜群ランキング 2024/8/25
 

外為どっとコムが提供するCFDサービス「CFDネクスト」の各銘柄(WTI原油、金スポット、銀スポット、天然ガス)と米ドルの「相性」(相関性)をランキング形式でまとめました。銘柄ごとの変動要因についても簡素にまとめています。

執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉

X(旧Twitter)アカウントはコチラ

「米ドルとの相性抜群ランキング」(過去1週間の対米ドルでの相関係数)

順位 CFD銘柄 相関係数
1 銀スポット -0.64
2 天然ガス -0.18
3 金スポット -0.05
4 WTI原油 0.99

集計期間中(8/16~8/22)米ドルと負の相関が強かったCFD銘柄は銀スポットだった。米国の景気減速懸念が高まったことで米ドルが売られた。金スポットはこの影響もあり史上最高値を3営業日連続で更新した。

※米ドル建てで取引される資源は一般的に米ドルの動向と負の相関(逆相関)が強いと言われている
数値が-1.0に近いほど米ドルの動きが直近の価格動向に影響を与えていたと考えられる
※資源価格は需給など様々な材料の影響で変動するため、必ずしも米ドルと負の相関関係が続くわけではない

WIT原油の変動要因と過去3カ月の値動き

ポイント:WTI原油価格は、7カ月ぶり安値圏での推移

原油相場の変動要因は以下の通り

NEW!・米エネルギー省の週報で米国内の原油、ガソリンの在庫は予想以上に取り崩されていた
NEW!・米雇用統計の年次改定値で2023年4月から24年3月の非農業部門雇用者数が大幅に下方修正されたことで、米国の景気悪化による原油の需要懸念が強まった
NEW!・イスラエルがとパレスチナ自治区ガザでの停戦協議進展への期待により、中東の地政学リスクが後退した
    ・石油輸出国機構(OPEC)プラスは6月2日の閣僚級会合で今年末までの予定だった協調減産を2025年末まで継続することで合意した
    ・北半球の夏季はドライブシーズンとされ、ガソリン需要は増加しやすい 

天然ガスの変動要因と過去3カ月の値動き

ポイント:天然ガスは、弱気な見通し

天然ガス相場の変動要因は以下の通り

NEW!・米エネルギー情報局(EIA)の週報では、米国内の天然ガス貯蔵量は35Bcfの増加。市場予想は26Bcfの増加だった。過去5年平均を約13%上回っている(8/16時点)
※Bcf=10億立方フィート
NEW!・今後数週間で米国内の気温が下がり、エネルギー需要が落ち込むと予想されている
    ・米国内のLNG施設の停止で、米国内で供給過剰が起きている
    ・米バイデン政権は2024年1月にLNGが環境に与える影響を評価するためにLNGを新たに輸出する際の許可を一時的に凍結    

金(ゴールド)スポットの変動要因と過去3カ月の値動き

ポイント:金(ゴールド)スポット価格は、米国の景気減速懸念から買いが集まる

金(ゴールド)スポット相場の変動要因は以下の通り

NEW!・米雇用統計の年次改定値で非農業部門雇用者数が大幅に下方修正されたことが米国の景気減速懸念に繋がった。これにより米ドルが大幅に売られたことが金スポットの支えとなり16日~20日までの3営業日連続で史上最高値を更新した
    ・中東やウクライナの紛争による先行き不透明感により逃避先としての金の需要が増している
    ・米連邦準備制度理事会(FRB)が年内に複数回の利下げを実施するとの見方から、運用資産の逃避先としての金の魅力が上昇している
    ・7月17日に史上最高値となる1トロイオンス=2488.40ドルを記録
    ・中国やインドでの需要は引き続き強い
     

銀スポットの変動要因と過去3カ月の値動き

ポイント:銀スポット価格は、米ドル安の流れに乗る

銀スポット相場の変動要因は以下の通り

     ・中国の製造業の回復と太陽光パネルの需要増加から銀価格の上昇を後押し
     ・金同様に装飾需要がある
     ・幅広い産業需要があり、需要の5割以上が工業用需要。そのため経済が上向くと銀の需要が増える
     ・太陽光パネルなど幅広く使われているため、ここ数年は供給不足気味
     ・価格が低い分変動率が大きくなってしまう

こちらの記事も読まれています

 

www.gaitame.com

お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信

外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。

12時からのFXライブ解説 配信チャンネルはコチラ

 

 

nakamura.jpg

外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。

●免責事項
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。
[紹介元] 外為どっとコム マネ育チャンネル 「金(ゴールド)は史上最高値を3日連続更新!原油は地政学リスクの低下から7カ月ぶりの安値圏|週刊 米ドルと相性抜群ランキング 2024/8/25

米金融引き締め長期化観測や国債需給の悪化...

■見出し・貸出動向: 2008年9月以来の低い伸び・主要銀行貸出動向アンケート調査: 貸し手側から見た資金需要の低下は鮮明に・マネタリーベ...

金相場を見極めるには世界情勢をチェックし複数の材料を俯瞰してみることで、それらの関係の変化を注意深く観察することが重要です。

■見出し・貸出動向: 伸びは前月比横ばい・主要銀行貸出動向アンケート調査: 貸し手から見た資金需要の伸びは大幅鈍化・マネタリーベース: 日銀...

2018年3月末の個人金融資産残高は、前年比44兆円増(2.5%増)の1829兆円となった。残高は過去最高であった昨年12月末を下回っ...

その要因には、2001年に起きたITバブル崩壊、世界同時多発テロ、2003年のイラク戦争といった地政学リスクの懸念があげられます。 史上最高の高値をつけたとき同様、株式や通貨の信用が失われてしまい、そのかわりに多くの金が購入されて値段が高まったというわけです。

■見出し・貸出動向: 5ヶ月連続で伸び率が縮小・マネタリーベース: 日銀の大規模資金供給を反映し、前年水準を大きく上回る・マネーストック: ...

4月10日に発表された貸出・預金動向(速報)によると、3月の銀行貸出(平均残高)の伸び率は前年比2.47%と前月(同2.37%)から上...

本日、菅前内閣が総辞職し、岸田新内閣が発足するにあたり、菅政権下における金融市場の動きを振り返り、岸田新内閣への示唆を考える。まず、日...

7月18日 東証では日経平均が朝方、一時前日比1000円近く下げる場面があった。米政府が対中半導体規制を強化するとの報道を受け、半導体セクターを中心に利益確定売りが広がった。東京エレクトロン、ディスコ、レーザーテックなどこの日の売買代金上位を占めた半導体関連株はいずれも高値圏にあるだけに振れ幅が激しく、株価指数を大きく押し下げる要因となっている。

エネルギー・金属鉱物資源機構の白川裕調査役は「原油市況が1バレル80㌦弱と堅調なことから、パーミアン盆地を中心にシェールオイルの生産が盛んで、随伴ガスの生産量も増えている。気温が高めに推移していることもあり、地下在庫は過去5年間の最高水準に到達している」と指摘。

月初1ドル149円台でスタートしたドル円は膠着した展開が続き、足元も149円台で推移している。米金融引き締め長期化観測や国債需給の悪化...

2016年9月の長短金利操作導入以降、日銀が「現在の強力な金融緩和を粘り強く続ける」姿勢を鮮明にしたことから、追加緩和観測が後退し、話...

9月8日に発表された貸出・預金動向(速報)によると、8月の銀行貸出(平均残高)の伸び率は前年比6.65%と前月(同6.44%)から拡大...

2019年3月末(2018年度末)の個人金融資産残高は、前年比6兆円増(0.3%増)の1835兆円となった。年度末時点としては、これま...

21日の米原油先物市場は、米金融政策の引き締め長期化懸念が台頭し、利益確定売りに押された。期近終値は前日比0.65㌦安い89.63㌦と、3日続落し、6営業日ぶりに1バレル90㌦台を割り込んだ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました