早期リタイア望む若手男性増 背景

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早期リタイア望む若手男性増 背景
[紹介元] Yahoo!ニュース・トピックス – 経済 早期リタイア望む若手男性増 背景

早期リタイア望む若手男性増 背景

聴取方法:「人生で何歳まで働きたいと思いますか。」という設問への答えについて、そのように答えた理由を聴取。早期リタイア希望ではない回答者にも同じ選択肢で聴取しているため、早期リタイアの理由としてそぐわない選択肢も含まれる。

また、終身雇用や年功序列などの日本型雇用の減少によって、従来のように1つの会社に勤めあげれば定年まで年功序列で昇給することが保証されなくなった。加えて、テクノロジーの進歩による産業構造の変化、賃金の低迷、働き方の多様化など、キャリアを取り巻く環境が急速に変化している。そのため、若手社員の「キャリア自律」を促進する動きがあるが、新たな時代に適合したキャリア形成のモデルが多様で、不明瞭なために、長期的なキャリアがイメージしづらい。そのため、シニアまで働き続けてどうするのか、という明確で安定したビジョンが持てず、早期リタイアを希望しやすくなっている可能性がある。一方で、シニア活躍が進み、70歳前後まで働く人が身近に増えたため、自分がシニアまで働き続ける将来像に直面させられ、かえってそうなりたくない・自分にはできないという反発が起きていることも考えられる。

では、このような早期リタイア希望は、いわゆる「Z世代」のように、若い世代に特徴的な価値観の表れなのだろうか。20代男性就業者には学生アルバイトも含まれるため、学生アルバイトと社会人を分けて分析した。すると、学生アルバイトの平均リタイア希望年齢は2024年時点で66歳と高齢であり、経年変化もみられない(図表2)。一方、社会人では57歳と、学生と比べて約10歳若返る。

早期リタイア希望の20~30代男性、7年間で「倍増」 その背景は?

他方で、働くことが好きではない、プライベートを充実させたい、といった理由も依然多くを占めており、計画的にではなく仕事への消極的姿勢から早期リタイアを望む若手男性も増えている。そもそも、早期リタイアを計画する背景には、働くことに生きがいを感じられないといった心理もありそうだ。

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なお、20代、30代の若手就業者の「働き続けたい年齢」の変化を見ると、はっきりと低下傾向が見られる(図3)。老後年金問題が騒がれたことは記憶に新しいが、将来不安とは裏腹に、早期リタイアしたいと考える若手が増えているようだ。「生涯現役」を望む割合も減少している。

最近ではFIRE(早期リタイア)という生き方も注目されていますが、それでも「これからの生き方に『働き続けること』と重ね合わせている」人の割合のほうが多いことが、アンケート結果から確認できます。

早期リタイア希望の理由として、従来多かった「仕事に対する消極的な姿勢」が減っており、「収入・貯蓄を考慮した計画的な姿勢」が増えているのも大きな変化だと考えられる。

さらに、早期リタイア希望の理由にも経年変化がみられた。2020年から4年間の変化を見ると、主な理由である「働くことが好きではないから」「家族や友人との時間や趣味などプライベートな生活を充実させたいから」は、20代男性、30代男性ともに10pt程度減少した。つまり、2020年には早期リタイア希望者の4割が、「働くことは好きではないから」と答えていたが2024年には3割に減少したということになる。一方、「リタイア後の生活のための蓄えが十分あるから」は5pt程度増加した。

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このことから、若手男性が学生の時から早期リタイアを希望しているわけではなく、学生から社会人になりさまざまな経験をした後、何らかの意識変化が起こり、早期リタイアを希望するようになることがうかがえる。若い世代が固定的にもっている価値観というよりは、社会人になった後の意識変化である。そして、そのような意識変化をする若手男性が年々増えている。

このように若手就業者に早期リタイアを望む心理が拡大している背景には、さまざまな社会環境の変化があると考えられる。

また、若手女性では早期リタイア希望者は横ばいだが、2017~24年の8年で労働市場における女性活躍が進んだことを考えると、若手女性の早期リタイア希望者が減っていてもおかしくない。実は、女性活躍に相殺されて表面上横ばいになっているだけで、男女問わず若手就業者全体に、漠然とした早期リタイア希望が増えている可能性がある。実際、調査データを見ると、若手女性の早期リタイア希望の理由として、「子育て・子供の養育費がかかるから」「働くことが一般的な年齢だから」などが減少している(図表5)。一方、「理由はとくにない」が増加傾向にある。つまり、女性活躍の影響で、養育費や一般常識を理由とすることが減り、代わりに理由はないが漠然と早期リタイアしたいという若手女性が増えている。

・20~30代男性就業者の早期リタイア希望者は、2017年から年々増加し2024年には約3割に。若手女性就業者は横ばいの傾向であり、2024年に男女差がほとんどなくなった。・20~30代男性の早期リタイア希望の理由は、「働くことが好きではないから」が最も多いが、「リタイア後の生活のための蓄えが十分あるから」も15%あり、近年増加している。このような計画的な早期リタイア希望者が増える要因として、FIREや資産運用がブームになっていること、ダブルインカムの家庭や独身者が増加していることなどが考えられる。・20~30代女性についても、女性活躍の影響をさし引くと、漠然とした早期リタイア希望者が潜在的に増加しており、男女問わず、若手に早期リタイアを望む心理が拡大していることが示唆される。近年の社会環境の変化により、若手にプライベート重視の価値観が広がっていることや、長期的キャリアを描きにくいこと、現状のシニア活躍への反発等が影響している可能性がある。

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