
日足一目均衡表におけるトレンド示唆2 ※前営業日引け時点
ポンド円
転換線 198.71円 > 197.66円 基準線 … 買い示唆
遅行スパン 199.35円 > 198.38円 実線 … 買い示唆
終値 199.35円 > 198.19円 雲の上限 … 買い示唆
三役陽転 転換線>基準線・終値>雲の上限・遅行スパン>実線 …買いトレンド
豪ドル円
転換線 95.50円 < 95.85円 基準線 … 売り示唆
遅行スパン 96.44円 < 96.87円 実線 … 売り示唆
終値 96.44円 > 96.06円 雲の上限 … 買い示唆
NZドル円
転換線 86.35円 < 87.31円 基準線 … 売り示唆
遅行スパン 86.85円 < 88.67円 実線 … 売り示唆
終値 86.85円 = 雲のなか … 中立
(松井)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
一目均衡表は テクニカル分析用のインジケーターです
FXにおける「雲」は、日本で生まれたテクニカル分析手法である「一目均衡表」に用いられます。一目均衡表でもっとも大事な要素であるため、しっかりと身につけておく必要があります。雲はトレンドを判断するために必要となるローソク足の支持線や抵抗線となってくれるものであり、トレンドラインはローソク足の安値同士・高値同士を結ぶことによって見えてきます。たとえば、買いポジションを持っている人が多い相場状況である場合には、相場が下がってほしくないといった心理状態を表しています。そうした投資家たちの心理を表すものとして、雲が形成されます。
期待値の根拠: 米ドル/カナダドル(USD/CAD)は8月下旬に1米ドル=1.39カナダドル近辺の高値から反落し始めました。8月25日に1.3860ドルの高値を付けた後、月末にかけて1.3728ドル付近まで加ドル高(米ドル安)が進みwise.com、8月の月間ではカナダドルが対米ドルで約0.5%程度価値を上げていますtradingeconomics.com。背景には、米利上げ停止観測による米ドルの上値重さや、カナダの堅調な経済指標があり、さらに原油価格の下げ止まり期待も加ドルを下支えしやすい状況です。テクニカル的にも日足チャートで1.38~1.39台にレジスタンスが形成され、高値圏でのダブルトップにも見える形状となっています。今週はこのまま**USD/CADの調整下落(カナダドル高)**が進むシナリオを想定し、1.38前後への戻り局面があれば売りエントリーを検討します。利確目標は次の節目となる1.36ドル台、損切りは直近高値を超える1.39ドル台に設定。万一、米ドルが再度買われる展開となり1.39を明確に超えてくる場合は下落シナリオが否定されるため、その際は速やかに撤退します。
一目均衡表はすべてを習得するのが難しいテクニカル指標であると言われています。一目均衡表の考案者である一目山人による解説本は全7巻があるものの、一部の本は絶版になっており、現在完全に習得した人はほとんどいないとされています。ただし、時間論・波動論・値幅観測論などの理論があるものの、実際の使用にあたっては、一目均衡表を完全に習得する必要性はあまりなく、おおまかな概念の理解とシグナルさえ押さえておけば充分役立てることが可能です。
期待値の根拠: 豪ドル/米ドル(AUD/USD)は8月下旬にかけて反発基調を見せ、8月29日時点で0.653前後まで値を戻しましたtradingeconomics.com。過去1ヶ月間では豪ドルが対米ドルで堅調に推移しており、7月末の0.65割れ水準から底打ちしている状況ですtradingeconomics.com。米ドル自体が夏場以降やや上値が重くなっていることに加え、豪州の景気減速懸念が後退したことが豪ドルの買い戻しを支えています。テクニカル面でも、0.64ドル付近に位置するサポート(直近安値圏)で下げ止まり、日足のRSIやMACDといった指標にもダイバージェンス(下落勢いの低下)が見られ始めています。今週は豪ドルの緩やかな続伸を想定し、0.65前後での押し目を拾う戦略が有効と考えます。利確ターゲットは心理的節目の0.66ドル、損切りラインは直近安値を少し割り込む0.6420ドル付近です。ただし0.64ドルを明確に割り込むような展開では下落再開の可能性が高まるため、その場合はロング戦略を一旦見直しましょう。
期待値の根拠: NZドル/米ドル(NZD/USD)は、8月に入ってからNZドル安・米ドル高の流れが続き、8月末には0.5880ドル前後まで下落しましたtradingeconomics.com。8月の月間下落率は約0.5%と小幅ながら、7月末の0.60ドル近辺から下値をじりじり切り下げる展開が続いていますtradingeconomics.com。しかし直近の価格帯0.58~0.59ドル付近は、過去にも下値支持線として機能したエリアであり、テクニカル指標も売られ過ぎ圏を示唆し始めています。加えて、米ドル相場全体の勢いがやや鈍化していることもあり、NZドルの自律反発が起こりやすい状況と言えるでしょう。今週は大きなトレンド転換とまではいかないものの、**0.58台後半でのNZドル買い戻し(米ドル売り)**を狙う価値があります。エントリーポイントは0.585~0.590ドル前後、利確目標は節目の0.6000ドル、損切りラインは直近安値を割り込む0.5800ドルとします。ニュージーランドの経済指標や乳製品価格の動向には引き続き留意しつつ、小幅反発を狙った短期売買に徹しましょう。0.58ドルを明確に割り込む局面では下落トレンド継続の可能性が高まるため、その際は無理な逆張りは禁物です。
一目均衡表は、テクニカル分析用のインジケーターです。雲を見るうえで理解しておくべき一目均衡表の特徴や習得すべき必要性について説明します。
経済指標カレンダーをチェック: 雇用統計や政策金利発表などの重要指標時はスプレッド拡大や急変動が起こりやすく、テクニカル分析が効きづらい場面です。指標発表前後のポジション保有は避け、もし持っている場合は早めに手仕舞うなど対応しましょう。
テクニカル分析用のインジケーター(テクニカル指標)は海外発のものが多いなかで、一目均衡表は日本人によって考案されたものになります。海外にも逆輸入されているもので、「ichimoku」として親しまれています。一目均衡表の優れている点は視覚的に判断しやすく、現在の相場状況が上向きであるのか下向きであるのかといった方向感と強弱が分かります。多くのテクニカル分析がチャートの縦軸である「価格」を重視しているのに対して、一目均衡表では横軸である「時間」にも注目しています。それによって、価格とともに相場が変化していくタイミングを示唆しています。一目均衡表を正しく判断することによって、エントリーポイントを見逃しにくくなるのではないでしょうか。
期待値の根拠: 豪ドル/NZドルは8月後半に大きく豪ドル高・NZドル安が進み、1豪ドル=1.11 NZドル台へ急伸しました。具体的には、8月19日頃に1.09台半ばだった水準が8月29日には1.1115前後まで上昇していますinvesting.cominvesting.com。この急騰の背景には、NZ経済指標の弱さやRBNZ(NZ中銀)の早期利下げ観測でNZドルが売られたこと、対照的に豪ドルが堅調だったことが挙げられます。しかし現在のレート1.11付近は過去の変動レンジから見てもやや割高感のある水準で、直近高値1.1128(8月28日高値)付近では上昇一服の兆しも見え始めていますinvesting.com。週明け以降はNZドルの自律反発や豪ドル買い一巡による調整下落が起こる可能性に注意しましょう。戦略としては強気の豪ドル買いは控え、むしろ**高値圏での戻り売り(豪ドル売り・NZドル買い)**を検討します。エントリーは1.11台前半での売り、利確目標は急騰前のレンジ中間値にあたる1.0950ドル付近、損切りは1.12ドルを明確に上抜けた場合(直近高値更新)の1.1200ドルに設定します。NZドルは依然として弱材料が多いものの、テクニカルにはオシレーター系指標に過熱感も出ているため、慎重に逆張りぎみに臨む場面と判断します。


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