【市場概況】東京為替見通し=ドル円、明日の日銀金融政策待ち 豪ドルは8月豪雇用統計に要注目

【市場概況】東京為替見通し=ドル円、明日の日銀金融政策待ち 豪ドルは8月豪雇用統計に要注目

17日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利が4.00-4.25%に引き下げられ、米10年債利回りが3.9879%前後まで低下したことで、145.49円まで下落後、米10年債利回りが4.08%台まで上昇したことで147.05円まで反発した。ユーロドルは1.1919ドルまで上昇した後、1.1808ドルまで反落した。

 本日の東京外国為替市場のドル円は、米連邦公開市場委員会(FOMC)で予想通りに0.25%の利下げが決定された後、本日から明日にかけて開催される日銀金融政策決定会合の結果を待ちつつ、自民党総裁選関連の報道やトランプ米大統領による0.25%の利下げへの見解などに警戒していくことになる。

 日銀金融政策決定会合では、政策金利0.50%の据え置きが見込まれており、注目ポイントは、利上げ時期への言及の有無や明日の植田日銀総裁の記者会見となる。

 先日関係筋の話として、年内利上げの可能性を排除しない姿勢が示されていた。すなわち、日銀は新政権の政策を巡る思惑で神経質な市場の動向を注視しているが、経済・物価情勢は7月の最新シナリオに沿った動きと判断しており、年内に環境が整う可能性も引き続き視野に入れているとされている。

 10月4日に投開票が行われる予定の自民党の総裁選では、昨年の総裁選で上位につけた高市前経済安全保障担当相と小泉農林水産相による争いが軸になるとみられている。高市氏は、財政出動と金融緩和の継続による経済成長重視の立場であり、日銀の追加利上げに対し慎重な姿勢で臨む可能性がある。ドル円は、出馬表明や優勢が伝えられた局面では148円台まで円安に反応した。

 昨年9月に行われた総裁選に際しては、23日に有力候補だった高市氏が日銀の金融政策について「金利を今、上げるのはアホやと思う」と発言したことで、ドル円は143円台から144円台に上昇した。27日の投開票では、1回目の投票で高市氏が石破氏を上回り、ドル円146.49円まで円安に振れたが、決選投票で石破氏が勝利すると142.07円まで円高が進むという乱高下となった。

 一方で、小泉氏は現政権の考えを引き継ぎ、利上げを支持する可能性があると見なされており、16日の出馬表明では、ドル円は146円台まで円高に反応した。

 また先月、ベッセント財務長官は、「(長く続く円安については)日銀がインフレ率や成長率に焦点を当てて金融政策を進めれば、為替レートは自然と調整される」と述べていた。そして、植田日銀総裁との会談では「物価高の下で日本銀行の金融政策は後手に回っている」とし、利上げを促すような発言をしていた。

 さらに、先日公表された為替に関する日米共同声明では、「財政・金融政策はそれぞれの国内目的を達成するために国内の手段を用いて実施され、競争目的で為替レートを目標にしないという認識を再確認した」という文言が盛り込まれた。日本銀行の追加利上げにより円安修正が進むことを、トランプ米政権が期待していることが示されているのではないだろうか。

 10時30分に発表される8月豪雇用統計の予想は、失業率が4.2%で7月と変わらず、新規雇用者数は+2.10万人で、7月の+2.45万人からの減少が見込まれている。豪準備銀行(RBA)は8月11-12日の理事会で利下げを決めた際に、金利引き下げの根拠の一つとして労働市場の状況が若干軟化していることを挙げていた。しかし、4-6月期の国内総生産(GDP)が市場予想を上回ったことで、ブロックRBA総裁は「この状況が続けば今後の利下げは限られるかもしれない」との見解を示していた。8月の雇用統計次第で、今後のRBAの金融政策を左右することになるため要注目となる。

(山下)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ

[紹介元] 外為どっとコム マネ育チャンネル 【市場概況】東京為替見通し=ドル円、明日の日銀金融政策待ち 豪ドルは8月豪雇用統計に要注目

市場概況 東京為替見通しドル円 明日の日銀金融政策待ち

米国では、トランプ政権による関税政策や公務員削減政策、移民抑制政策など保護主義的な政策が打ち出されているが、これらの要因から2025年半ばにかけ米国景気の減速を予想する。景気減速により失業率は4.5%と、FRB(連邦準備制度理事会)の長期的な失業率見通し(4.2%)よりも一時的に悪化するとみられ、2025年は年3回の利下げを見込んでいる(図表2)。利下げにより、米金利は2025年末にかけ4%近傍、市場が利下げを強く織り込んだ場合などは3%台後半まで低下すると予想する。

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