ドル円午前の為替予想、155円「防衛ライン」の攻防に 2024/4/17

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ドル円午前の為替予想、155円「防衛ライン」の攻防に 2024/4/17

午前の為替予想は… 155円「防衛ライン」の攻防に

作成日時 :2024年4月17日8時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

ドル円予想レンジ

153.900-155.600円

前日の振り返りとドル円予想

昨日のドル/円は34年ぶり高値を再び更新。パウエル議長ら米連邦準備制度理事会(FRB)高官の発言を受けて利下げ後ずれ観測が強まる中、ドル高主導で154.78円前後まで続伸して1990年6月以来の高値を付けた。ただ、特に手掛かりがないにもかかわらず瞬間的に1円弱急落するなど、値動きが不安定化する場面もあった。
ドル/円の上昇とともに日本政府・日銀による円買い介入を巡る警戒感もさらに高まっているようだ。1ドル155円には大量のノックアウトオプションが設定されており、上抜ければ上昇が加速するとの観測もあることから、この水準が政府・日銀の次の「防衛ライン」との見方が出ている。
反面、今日から明日にかけてG20財務相・中銀総裁会議が行われるだけに、国際会議期間中の介入は困難との見方もある。こうした中、本日は1ドル155円の攻防戦がさらに激しさを増す可能性があると見ており、それに伴ってドル/円の値動きも一段と不安定化することが予想される。

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株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。

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[紹介元] 外為どっとコム マネ育チャンネル ドル円午前の為替予想、155円「防衛ライン」の攻防に 2024/4/17

ドル円午前の為替予想 155円 防衛ライン

東京市場はドルが小安い。昨日は割り込めなかった154円を一時下回る局面も観測されていた。

1ドル = 155円を目前に円安が加速していた円相場では、急速な円安への懸念について、アメリカの理解が得られたとの見方が広がる中、一時153円台後半まで円が買い戻された。

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、一時153円台を付ける場面見られたが、瞬間的な動きに留まり154円20銭台で推移した。

18日午前の東京市場で、ドル円は154円前半でもみ合い後、一時急反落。

東京市場はドルが小幅に続伸。連日の高値更新で、節目とされる155円まであと50ポイント足らずとなった。ドル/円は154.25円レベルで寄り付いたものの、介入警戒感などもあり全般的には小動き。実際、154.15-45円といったレンジにとどまっていたが、夕方に掛けドルは買い進められると前日高値を超え一時154.60-65円へ。16時現在では、そのままドル高値圏で推移し欧米市場を迎えている。

円相場では、急速な円安への懸念について、アメリカなどの理解が得られたとの見方が広がる中、円が買い戻され、一時1ドル = 153円台後半をつけた。

一方、材料的に注視されていたものは「円安けん制発言」と「イラン情勢」について。前者は、ドル/円相場が154円台、34年ぶり高値圏で推移していることもあり、本邦要人からの円安けん制発言が相次ぎ観測されている。しかし、やや興味深いのは単なる「過度の変動に対処する」などといった文言ではなく、17日からはじまるG20財務相・中銀総裁会議を意識したとみられる口先介入へと色合いが変わってきたこと。たとえば、神田財務官は「毎日のように米国を含む主要国の財務官、中銀幹部と連絡を取り合っている」、鈴木財務相は「為替は正式議題にはならなくても話題にはなる」−−と述べていた。とは言え、市場は実弾介入を意識・あるいは催促している感があり、口先介入だけでは効果は限られている。

テクニカルに見た場合、ドル/円相場は連日の高値更新で、ついには155円が意識されるレベルへと達してきた。政府・財務省による実弾介入に動くか否かを含め、ドル/円の先行きには十分な注意を払いたい。なお、ドルは基本的に底堅いが、当局が実弾介入に踏み切れば最低でも5円程度、2022年を参考にすれば7-8円の下押しが入っても不思議はない。ドル下落に向けたリスク管理もしっかりおこなっておきたいところだ。本日は米経済指標として、3月の住宅着工件数や同鉱工業生産などが発表される予定となっているほか、モルガン・スタンレーなどの米金融機関を中心とした決算発表も実施される見込みだ。また米国務長官のイタリア訪問や、米国務次官補(東アジア・太平洋担当)らの訪中なども相次いでいるだけに政治ファクターにも一応要注意だ。

16日午前の東京市場でドル円は154円台前半を底堅く推移。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは153.80-154.90円。ドル高・円安方向は本日東京高値となる154.60-65円が最初の抵抗で、抜ければいよいよ155円を目指す。対するドル安・円高方向は、時間足など短期でみた154円前後の弱いサポートをめぐる攻防にまずは注目。もっとも下回っても、実弾介入による下げでなければ基本的に底堅い。

一時153円台と34年ぶり円安水準…為替介入の警戒強まる専門家「政府は様子見も」

ドル/円は、152円が壁になっていた際の「中期的な上値メド」である155円まで、気が付けばあと50ポイント足らずまで接近してきた。市場は実弾介入催促相場となっているようで、いったいどのレベルで観測されるかを試す展開が続く可能性もある。鈴木財務相は以前「防衛ラインはない」と発言したが、参加者のあいだではそれでも155円を一応の防衛ラインと認識する向きが多いが果たして如何に。ポジションはだいぶ偏っていることから、実施されれば効果は期待できるとの声も。引き続き日米を中心とした各国政策金利が引き続き注目を集めており、目先的には発表される米経済指標に一喜一憂する展開か。また、早期利下げ後退見通しが優勢となっているだけに、好数字よりも悪い数字が出た場合のインパクトを警戒する声も聞かれていた。一方、それとは別に市場の懸念要因として取り沙汰されているものが中東地域における地政学リスクの高まり。米国の参戦懸念は後退したものの、依然として予断を許さない状況が続いている。関連情報には本日も要注意だ。

市場関係者の間では、155円を政府の防衛ラインとみて、来週日銀が開く会合の結果次第で円安が加速すれば、介入がありうるとの見方も出ている。

昨日のドル/円は154円台前半へと小反落。日米韓財務相が円安およびウォン安に関する深刻な懸念を認識したとする共同声明を発表したことで一時154.15円前後まで下落した。声明発表前は34年ぶり高値圏の154.60-70円台で推移していた。鈴木財務相はまた、イエレン米財務長官と個別に会談したことを明らかにしており、円買い介入を巡る日本の立場を米国側に説明した模様だ。1ドル155円が日本の介入を巡る「レッドライン」との見方が広がっており、ドル/円相場は本日も神経質な値動きが続きそうだ。154円台後半では介入への警戒感から伸び悩む公算が大きい一方、154円台を割り込めば、介入待ちでドルの手当てが遅れていた向きなどから買いが入ると見られ下げ渋るだろう。

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