紅麹 小林製薬が医療費など補償

紅麹 小林製薬が医療費など補償
[紹介元] Yahoo!ニュース・トピックス – 経済 紅麹 小林製薬が医療費など補償

ただ 紅麹そのものが悪いという訳ではない

「紅麹」は米などの穀類に紅麹菌を繁殖させてつくられたもので、古くから食品の着色料などとして使われてきました。紅麹の「ロバスタチン」という成分にはコレステロールを低下させる作用があるとされ、紅麹由来の健康食品などが多く販売されています。一方、紅麹菌の中には「シトリニン」というカビ毒をつくるものもあり、腎臓の病気を引き起こすおそれがあるとされています。国の食品安全委員会によりますと、ヨーロッパでは紅麹由来の健康食品による健康被害が報告されていて、EU=ヨーロッパ連合は健康食品に含まれる「シトリニン」の基準値を設定しているということです。小林製薬によりますと、今回の報告を受けて成分を分析したところ、「シトリニン」は検出されなかったということです。一方で「シトリニン」とは別の未知の成分の存在を示す分析結果が得られたということで「意図しない成分が含まれている可能性が判明した」としています。

会見では、紅麹を原料とする「紅麹コレステヘルプ」を摂取していて死亡した5人は、判明している範囲で70代から90代の男女で、入院した人は114人となったことが判明しました。

小林社長は海外でも影響が出ていることについて「中国や台湾でも紅麹原料によりご迷惑をおかけして大変、申し訳ございません。台湾には、原料が届けられていると思うが販売の全容がつかめておらず厚生労働省を通じてメーカーに回収を呼びかけている」と述べました。

酵母を使った桃色の日本酒を醸造する愛媛県西予市の酒造会社は、「小林製薬」の「紅麹」原料を使っていませんが「色の原料は何か」などの問い合わせが増え、対応に追われています。西予市宇和町にある「宇都宮酒造」は、110年以上前から続く酒造会社で、4つの銘柄の日本酒を醸造し、愛媛県内の酒店や道の駅などで販売しています。このうち、着色料を使わず赤色酵母を使った桃色の日本酒について、小林製薬の「紅麹」の成分を含む健康食品の問題が明らかになったあと会社に消費者から「色の原料は何か」や「商品に問題はないのか」などの問い合わせが増え、対応に追われているということです。このため、会社ではSNSなどに紅麹を使った商品は扱っていないことや、すべての商品の安全性に問題がないことを伝える投稿をしました。酒造会社の山下英輔社長(39)は「誤った噂が流れることを心配しています。消費者の方には商品について正しく理解してもらいたいです」と話していました。

厚生労働省は、小林製薬が製造した紅麹原料を使った製品のうち、事業者が届け出た自主回収の対象となっている製品の情報をまとめてホームページで公表しています。厚生労働省は、食品衛生法違反のおそれがあるとして、自主回収となった食品について新たな健康被害の発生を防ぐため事業者に対し「食品衛生申請等システム」での報告を義務づけて公表しています。厚生労働省によりますと、今回の問題を受けて、小林製薬の紅麹原料を使った製品を、各社が自主回収する動きが相次いでいて、28日午前10時半の時点で、54件の自主回収の届け出があったということです。各社が届け出た情報によりますとこれらの製品では、今のところ健康被害は確認されていないということです。厚生労働省は、これらの製品が手元にある場合は購入した店舗やメーカーに連絡するほか、ホームペ-ジのリストに掲載された保健所でも、体調不良などについての相談を受け付けているということです。

梶田食品カテゴリー長は「今回の『想定していない成分』については構造体がだいぶ見えてきているが、国の研究機関と解明を進めていきたい。紅麹にはさまざまな成分が入っていて、その成分と、『想定していない成分』が何らかの相互作用で悪影響を及ぼした可能性も否定できない。厚生労働省と計画を立てて迅速に情報提供して解明を進めていく」と述べました。

小林製薬は紅麹原料を使ったサプリメントを摂取して健康被害が出た人に対し、医療費などの支払いを25日から始めると発表しました。 小林製薬の紅麹原料を使った「紅麹コレステヘルプ」などを摂取した人には、腎疾患などの健康被害が相次ぎ、5人が死亡、257人が入院しています。 小林製薬は2023年7月以降に購入した「紅麹コレステヘルプ」などを摂取して、医師から健康被害との関連性が疑われると診断された人に対し、医療費や病院までの交通費の支払いを始めると25日、発表しました。 「紅麹コレステヘルプ」を摂取し、腎機能障害が判明した姫路市の男性は、関西テレビの取材に対し、「補償を受けるのに、被害者から連絡をしなければならないのは、被害者の気持ちに寄り添っていないように思われる」とコメントしています。

●中国では、製品の一部がインターネット通販を通じて販売されていたことから小林製薬は販売を停止し、摂取を中止するよう呼びかけるとともに自主回収を行うと発表しています。サプリメントや衛生用品など小林製薬の製品は中国でもよく知られ、国営メディアも、今回の問題を繰り返し伝えているほか、SNS上でも高い関心を集めています。●台湾では、南部の高雄に住む(たかお)70代の女性が、台湾のメーカーが小林製薬の紅麹原料を使って製造したサプリメントを3、4年前から摂取し、去年3月に急性腎不全と診断されたと地元メディアが伝えました。現地の衛生当局は、このサプリメントが病気につながったかどうかはまだ分かっていないとしています。衛生当局によりますと、小林製薬の紅麹原料が域内に輸入された記録が見つかったということで、現地の30を超える業者がこれらを使った製品の自主回収などの対応に追われています。●香港では、小林製薬は関連製品を販売していないとした上で、日本で購入された製品の回収には応じるとしています。●ベトナムでは、保健省が政府の公式サイトを通じて使用しないよう警告しています。対象の製品については、行政手続きを経た上で各種証明書が発行されていないため、ベトナム国内で正規に流通していないとしていますが、見つけた場合は当局に通報するよう呼びかけています。●韓国では、食品医薬品安全庁によりますと、大阪市が食品衛生法に基づき回収を命じた小林製薬の「紅麹コレステヘルプ」など3つの製品について、輸入は確認されていないほか、健康被害に関する報告もこれまでのところ入っていないということです。食品医薬品安全庁は、ネット通販を行っているポータルサイトなどに対し、消費者が誤って購入しないよう製品に関する情報を公表するとともに販売しないよう呼びかけています。

小林製薬から紅麹原料を仕入れ、ソーセージを製造・販売している岡山県早島町の食品メーカー「薫製倶楽部」は、小林製薬からの連絡を受け紅麹原料を使っていた2種類の製品を自主回収しています。回収の対象は「倉敷ソーセージ」と「金太郎ソーセージ」で、あわせておよそ1万袋に上るということです。これまでのところ健康被害などの連絡は入っていないということです。これらの製品は会社の主力製品と位置づけられていて、会社では顧客などからの問い合わせの電話対応に追われていました。この会社では、うまみや香りを引き出すため、およそ10年前から紅麹を使用してソーセージを作っていて、4月からは新たに大口の受注も決まっていましたが、納入を延期することになり、自主回収による損失は数百万円に上るということです。食品メーカーの森雅昭社長は「お客様にご迷惑をおかけして大変申し訳ありません。ただ、紅麹そのものが悪いという訳ではない。手に入るかわからないが、別の紅麹を試して、商品を復活させたい」と話していました。

小林製薬は2024年3月22日、紅麹(こうじ)を使った機能性表示食品を自主回収すると発表しました。摂取した消費者から腎疾患などの健康被害が発生したためです。最新ニュースや解説記事をまとめています。

小林社長は、最初の症例を把握してからどのような体制をとってきたのか問われたのに対し「『もう少し早く公表ができれば防げたか』ということであれば、批判に対しては、ことばもない。当初は、原因が何であるのか、そもそも紅麹が原因であるのか全く分からない状況で、原因物質の特定に、研究部門に急ぎ取り組んでもらっている」と述べました。

武見厚生労働大臣は、衆議院厚生労働委員会で大阪市が回収命令の対象としている3つの製品の回収状況について「市によると28日午後4時時点で『紅麹コレステヘルプ』は4350個が回収され『ナイシヘルプ+コレステロール』と『ナットウキナーゼさらさら粒GOLD』についてはゼロだ」と述べました。厚生労働省によりますと「紅麹コレステヘルプ」は、2021年から今月までおよそ100万個が販売されていて、回収率はおよそ0.4%だということです。また、閣議のあと記者団に対し「ほかの省庁との共同作業を円滑に行うため、厚生労働省内に『省庁間連携室』を設けるとともに、タスクフォースを設置をした。さらに、国民や事業者からの問い合わせに対応するコールセンターを設置する準備を進めている」と明らかにしました。その上で「小林製薬から状況の説明を受け、国立医薬品食品衛生研究所の協力を得ながら、現在検証を行っているところで、早期の原因究明に取り組んでいく」と述べました。

梶田食品カテゴリー長は、去年、製造した原料などに含まれていた想定していない成分について、「青カビから発生することがある『プベルル酸』以外にも2つほど候補がある」と明らかにしました。一方、具体的な名前については「その物質を取り扱う際の印象が変わりかねないので差し控える」と述べました。また、小林製薬は紅麹の製造過程で作られることがあるという報告のある「シトリニン」という毒素についてこれまでの調査で検出されなかったとしていて、ほかにもカビが作る毒素として「アフラトキシン」、「オクラトキシン」、「ゼアラレノン」、それに「デオキシニバレノール」の4種類について調べ、いずれも検出されなかったと説明しました。

山下健司執行役員は「工場の管理体制については問題発覚後、自社だけでなく、第三者の有識者にも参加してもらい、漏れがなかったかどうか検証を進めている。検証結果を踏まえて国に情報提供し、ご判断をいただくことになる」と述べました。そして、外部からカビが混入した可能性について報道陣から問われたの対し、山下執行役員は「紅麹菌自体も菌なので可能性はゼロではないと感じている」と述べました。

厚生労働省と消費者庁は紅麹を使用した製品に由来する健康被害について、国民や事業者からの問い合わせに応えるための電話相談窓口を合同で設置しました。電話番号は03-3595-2760です。午前9時から午後9時まで、土日や祝日も受け付けます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました