来週の為替予想(ポンド/円 ユーロ/円) 「欧州勢が利下げのリード役、ユーロやポンドは上値限定か」ハロンズ FX 2024/4/7

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来週の為替予想(ポンド/円 ユーロ/円) 「欧州勢が利下げのリード役、ユーロやポンドは上値限定か」ハロンズ FX 2024/4/7
 

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執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人
執筆日時 2024年4月5日 14時05分

欧州勢が利下げのリード役、ユーロやポンドは上値限定か

ユーロ/円、ポンド/円は後半失速

ユーロやポンドが対米ドルで切り返す流れに支えられ、ユーロ/円は164.911円、ポンド/円は192.238円まで上昇しました。英国や欧州の企業景況感に改善の兆しが見られたことも、ユーロやポンドを下支えした可能性はあります。しかし、イスラエルとイランの緊張激化からリスク回避的な円高・ドル高が意識されると、ユーロ/円は163.49円前後、ポンド/円は190.68円前後まで押し戻されました。(各レート水準は執筆時点のもの)

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※相場動向については、外為どっとコム総研のTEAMハロンズが配信している番組でも解説しています。

ECB理事会の影響は限定か

ユーロ圏のインフレ鈍化が一段と進み、ECBは米国よりも早期に利下げするとの期待が高まっています。また、ユーロ圏経済は改善期待こそあるものの、米成長と比較すれば見劣りすることも事実です。金融政策やファンダメンタルズ両面から、ユーロと米ドルでは米ドルに分があることは明らかです。また、欧州委員会がイタリアなどに対し財政規律違反に関する手続き開始を表明するなど、ユーロの上値を押さえそうな話題が散見されています。足もとのユーロ上昇は調整の域を出にくいのではないでしょうか。ユーロ/円は円の強弱次第ではありますが、介入警戒で円売りも仕掛けづらくなるようなら、地政学リスクも伴って調整売りが強まるかもしれません。また、ECB理事会は6月利下げを見据えた情報発信を行うと考えますが、既にECBの6月緩和をマーケットが織り込んでおり、改めて反応するかは微妙です。ラガルド総裁の景気認識やインフレ見通しに対する見解は注目されるものの、イベント的には盛り上がりを欠くかもしれません。

ユーロ/円は上昇チャネルを維持しつつも、上昇第5波が終了し、修正3波を形成中のチャート形状のようにも見えます。どちらが正しいか判断するには、163.002円(4日時点)の21日移動平均線付近の動向が重要になりそうですが、ここを下抜けてくるようだと、3月20日の高値(165.349円)を起点としたN計算値の162.179円を目指しそうです。

【ユーロ/円チャート 日足】

EUR/JPY日足チャート
出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:EUR/JPY:161.000-165.500

ポンド、再来週に向け様子見!?

3月20日に発表された2月の英消費者物価指数でインフレのさらなる低下が示されたことで、4月16日の週平均賃金や17日の3月消費者物価指数(CPI)の結果次第では、6月利下げの現実味が増しそうです。こうした観測が燻る中では、ポンドの一段高には相応の材料が必要と思われ、少なくとも再来週のインフレ指標の結果を見るまでは、ポンドの上値は抑制された状態になるのではないでしょうか。ポンド/円は、ユーロ/円と同様に円の動向次第で相場展開が読みにくい感じですが、対米ドルでの上値の重さが意識され、ポンド/円の上値も限定されると考えます。

ポンド/円は、期間21日のボリンジャーバンド(BB)の中心付近まで戻してきており、目先は21日線のサポート力確認が重要になります。ここを割ってきたら、BBの-2σを目指した値動きが考えられる一方、サポートされれば、+2σへの戻りが期待できるのではないかと考えています。

【ポンド/円チャート 日足】

GBP/JPY日足チャート
出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:GBP/JPY:188.000-193.000

4/8 週のイベント:

スケジュール

外為どっとコム「経済指標カレンダー」

一言コメント

財務省が発表した3月末の外貨準備高は2月末から91億ドル増加していました。2022年の円買い介入時には原資獲得のため保有する米国債を売却したと推測された経緯もあって、今回のデータで何か変化があるかもと期待したのですが、肩透かしでした。ただ、4月以降は分かりませんから、油断はできませんね。

 
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来週の為替予想 ポンド 円

ポンドは、2月1日に英中銀が公表する金融政策委員会(MPC)の結果や金融政策報告書の内容がその後の方向性を決めそうだ。政策金利については「5.25%に据え置き」が市場のコンセンサス。4会合連続となる据え置きにサプライズはないだろう。前回12月の英中銀声明では、「インフレ率は依然として目標2%から距離があり、今後も物価上昇圧力を注視する必要」に言及。その上で、「根拠があれば追加利上げもあり得る」と繰り返した。しかし実際には、市場は利下げに目を向け続けている。今年に入り織り込み度は低下したが、通信社によるエコノミスト調査によれば、6月の英MPCで0.25%金利引き下げを見込む向きが過半数となっている。12月英消費者物価指数(CPI)は予想に反して加速したが、4-6月期には2%をやや割り込む水準まで減速するとの見方は根強い。四半期に一度の英中銀・金融政策報告書は前回、2024年のインフレ率は3%前後との予測を示していた。今回の報告書でその辺りの変化にも気を付けたい。

いずれにせよポンド円が下落する局面では、3つのサポート水準-181.00レベル、179.50レベルそして178.00レベルでの攻防に注目したい。いずれも日足ローソク足の実体ベース、または下ヒゲで相場をサポートした経緯のある水準である(下の日足チャート、3つの赤ラインを参照)。

2028年4月のポンド円見通し。当月始値 265.97、最低 258.10、当月最高 265.97。平均 263.02。月末 262.03。変更 -1.5%。

ポンド円は週前半、日銀のインフレ見通し下振れを受けて189円手前まで買いが強まった。ただし、一巡後は本邦長期金利上昇を背景とした円買いで187円前半まで失速した。ポンドドルは12月英PMIが予想を上回ったことで1.27ドル後半まで上昇する場面があった。

2026年8月のポンド円見通し。当月始値 231.01、最低 226.26、当月最高 233.16。平均 230.04。月末 229.71。変更 -0.6%。

2027年5月のポンド円予想。当月始値 234.56、最低 228.74、当月最高 235.70。平均 232.81。月末 232.22。変更 -1.0%。

2026年9月のポンド円予想。当月始値 229.71、最低 229.71、当月最高 240.15。平均 234.04。月末 236.60。変更 3.0%。

しかし、9月にポンド売りが加速した状況は、英中銀の利上げサイクル終了と、その先の利下げ政策への転換を市場参加者が意識していることを示唆している。

2026年6月のポンド円見通し。当月始値 224.99、最低 224.99、当月最高 235.22。平均 229.24。月末 231.74。変更 3.0%。

2028年5月のポンド円予想。当月始値 262.03、最低 260.78、当月最高 268.72。平均 264.07。月末 264.75。変更 1.0%。

ポンド円は世界的な注目を集める通貨ペアの一つであり、多くの投資家が関心を寄せています。そのため、市場には情報が豊富に存在し、容易に集めることができます。

2027年11月のポンド円予想。当月始値 260.32、最低 255.05、当月最高 262.81。平均 259.28。月末 258.93。変更 -0.5%。

2027年6月のポンド円見通し。当月始値 232.22、最低 232.22、当月最高 242.18。平均 236.31。月末 238.60。変更 2.7%。

だが、上で述べたとおりドル円(USD/JPY)は短期的な調整の反落相場を警戒する必要がある。また、こちらのレポートで述べたとおり、8月のPCEデフレーターが米ドル買いの要因となれば、ポンドドルは1.21のブレイクを視野に反落することが予想される。ゆえにポンド円の反発局面では、戻り売りを警戒したい。

2027年3月のポンド円予想。当月始値 230.67、最低 224.31、当月最高 231.15。平均 228.47。月末 227.73。変更 -1.3%。

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