来週の為替予想(豪ドル/円 NZドル/円 )「豪1-3月CPIに注目!大幅低下でRBAの利下げが早まる?」ハロンズ FX 2024/4/20

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来週の為替予想(豪ドル/円 NZドル/円 )「豪1-3月CPIに注目!大幅低下でRBAの利下げが早まる?」ハロンズ FX 2024/4/20
 

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執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
X(Twitter):@gaitamesk_naka
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今週の振り返り

今週の豪ドル/円は99.03円前後、NZドル/円は90.95円前後で週初を迎えました。週末にイランがイスラエルに対して報復攻撃を行いましたが、イラン側は「(報復の)目的は達成された」として攻撃終了を示唆していました。しかしイスラエルがこの攻撃に対して「反撃せざるを得ない」と伝えたことでリスクオフの動きが再燃。資源国通貨でありリスクセンチメントに敏感な豪ドルやNZドルは、対米ドル、対円で下落することになりました。さらに16日には154円台後半まで上昇していた米ドル/円が1円近く急落した影響から豪ドル/円は98.65円前後まで、NZドル/円は90.51円前後まで下値を拡大しました(執筆時)。

豪四半期CPI次第で利下げ開始前倒しも?

来週は24日に豪1-3月期四半期消費者物価指数(CPI)と3月月次CPIが発表されます。RBAがインフレ指標として重視しているのは四半期CPIです。豪州の四半期CPIを見ると、2022年10-12月期に前年比+7.8%でピークを付けて、2023年10-12月期には+4.1%まで低下してきています。豪月次CPI(前年比)に目を向けると、1月、2月は+3.4%で横ばいでした。豪州の月次CPIは四半期CPIと同じ全ての項目を月次で算出しているわけではありません。月毎にCPI算出に用いられる項目が決まっています。そのため、四半期CPIと同期間の月次CPIの平均が必ずしも一致するわけではありません。ただ、インフレの傾向をつかむのに月次CPIは有用です。前述した通り、1月、2月の豪月次CPIはともに+3.4%でした。そのため、今回発表される豪1-3月期四半期CPIは前期の+4.1%から3%台半ば程度まで低下していることが予想されます。RBAは2月に公表した金融政策報告の中で2024年6月時点でのインフレ率を+3.3%と予想していました。豪1-3月期CPIが大きく低下し、RBAの予想値を4-6月期CPIで下回る可能性が出てくると、市場が予想するRBAの利下げ開始時期の前倒しに繋がりそうです。

【豪CPIの推移】

引き続き米経済指標に注目

来週は米国にて4月製造業/同サービス業購買担当者景気指数(PMI)や、1-3月国内総生産(GDP)、3月個人支出物価指数(PCEデフレーター)などの注目経済指標が発表されます。米経済が好調だという結果を示すようであれば、米株価指数が上昇し、株価の上昇を好感して豪ドルやNZドルが買われる可能性があります。一方で、米金利の上昇を受けた米ドル買いにより、豪ドル、NZドルは下落することも考えられます。米国経済が強すぎるため米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ時期後ずれ観測が強まる可能性もあります。一部のFRB高官は「データ次第では利上げもあり得る」と発言していることは見逃せません。指標結果が強かったとしても、市場の動きが正反対になる可能性があるということです。来週は、指標結果に捉われすぎずに動いた方向に付いていくといったスタンスで臨むのが良いかもしれません。

豪ドル/円のテクニカル分析

豪ドル/円は99円台前半で方向感を模索中していましたが、リスクオフの材料が出て98円付近まで急落しています。目先の下値目途は日足雲下限となりそうです。また97.25円付近に位置している週足一目均衡表・基準線(4月19日時点)も意識されそうです。
一方で、上値は日足の一目転換線が目途となりそうです。

【豪ドル/円 日足・一目均衡表】

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:AUD/JPY:96.50-99.50、NZD/JPY:88.50-91.50

4/22週のイベント:

04/22 (月) 10:15 中国 1年物/5年物最優遇貸出金利(LPR)、公表
04/24 (水) 07:45 NZ 3月貿易収支
04/24 (水) 10:30 豪 3月消費者物価指数(CPI)
04/24 (水) 10:30 豪 1-3月期四半期消費者物価(CPI)
04/26 (金) 10:30 豪 1-3月期四半期卸売物価指数(PPI)

一言コメント:

先週末、家族でキャンプに行ってきました。キャンプ初心者で小さい子供もいるためテント泊ではなくコテージ泊にしたのですが、値段、施設、環境など総合的に我が家には丁度良かったです。都会ではなかなか出来ない経験があるので良いですね。

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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。

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来週の為替予想 豪ドル 円

今後の豪ドル相場のリスクに関しては、中国の動向への投資家の注目は引き続き高そうです。

そういったなかで、来週は南アフリカ準備銀行(SARB)が金融政策の見通しに関する中間情報を提供する「金融政策レビュー」が23日に公開される。市場予想通りSARBが慎重姿勢を貫くのか、それともややハト派寄りのレビューとなるかが注目される。なお、25日に3月PPIが発表予定。また、引き続き商品市場の動向にも注視しておきたい。

豪ドルは対円では強含み、対ドルではレンジ内で小動き。ドル円が1990年6月以来となる154円後半まで上昇したことで、豪ドル円も一時100円台に乗せた。その後は円買い介入警戒感などもあり上値が抑えられ、98円後半まで弱含む場面もあったが下値は限定的だった。

国外要因としては、豪ドルがリスク選好・回避の動きに敏感に反応することから、引き続き株式市場の動きに注目。中東情勢の緊迫化はやや和らいでいるが、引き続き動向を警戒してみなければならないだろう。なお、ニュージーランド(NZ)からは24日に3月貿易収支、26日に4月ANZ消費者信頼感指数がそれぞれ発表予定。

ただ、来週は24日に1-3月期と3月の消費者物価指数(CPI)が発表される。昨年の10-12月期は前年比で4.1%、RBAの注目度が高いトリム平均値が4.2%だったが、今年に入り発表された1・2月の月次CPIはいずれも3.4%になるなど、インフレは抑えられている。市場予想も1-3月期は3.5%へ低下となっており、もし予想通りとなれば豪ドルは軟調な動きになりそうだ。また、CPIだけではなく26日には卸売物価指数(PPI)と輸出・輸入物価指数も立て続けに発表される予定。来週はインフレ指標に敏感に豪ドルが上下することになりそうだ。

また、豪州経済のファンダメンタルズの安定も、今後の豪ドル相場を支えると考えられます。

かつては高金利通貨の代名詞としてFX取引でも人気の通貨であった。2018年8月時点での政策金利は1.50%と、米国よりも低く、長期金利などでも米国の水準を下回っている。もっとも、日本や欧州に比べると金利が取れる分、ある程度金利を意識した取引も残っている。また、世界有数の資源国として、天然資源の国際市場での動向が相場に影響を与える資源国通貨としての一面も持っている。輸出のトップ10はすべて天然資源が占めており、資源価格動向が豪経済に与える影響が大きい。 鉄鋼・石炭などが主な輸出品で、輸出先のトップは中国。そのため、自国の経済指標だけでなく、中国の鉱工業生産や小売売上高など、中国の経済指標で豪ドルが動くこともある。

こうした中、市場では米国との金利差縮小を背景に対米ドルでの豪ドルの上昇が見込まれており、通貨分散先として豪ドルへの見直しが進む可能性があります(図7)。

豪ドルはレンジ取引となりそうだ。今週発表された豪雇用統計は新規雇用者数が減少したが、失業率は予想よりも強い結果だった。雇用統計が落ち着いていることで、豪準備銀行(RBA)は利下げを急がず、年内の利下げはないとの予想が広がっている。米連邦準備理事会(FRB)同様にRBAも早期利下げ観測が後退していることで、豪ドルは当面はレンジから抜け出せないとみる。

もっとも、豪州の労働党政権の下、近年は中国との外交・貿易関係の正常化が進んでいることや、中国の景気支援策への期待から鉄鉱石価格が上昇していることは、豪州にとっての中国リスクの後退を示唆しています(図6)。豪ドル相場は引き続き高水準の資源価格との乖離が残されており、資源高を背景にした貿易黒字は実需面から豪ドル相場を下支えすることが期待されます(図11)。

IMM通貨先物4月16日資源国通貨 豪ドルの売り越し増加カナダ 82815枚の売り越し29430枚の売り越し増豪ドル 101083枚の売り越し8742枚の売り越し増NZドル 11726枚の売り越し1821枚の売り越し減レバレッジド・ファンズ4月16日資源国通貨 豪ドルの売り越し減少カナダ 47672枚の売り越し12371枚の売り越し増豪ドル 27390枚の売り越し2521枚の売...

また、市場では2025年にかけて円高・米ドル安の進行を予想する見方が根強い中において、豪ドルは対円でも安定的な推移が見込まれています。このような豪ドル相場の安定は、豪州の株式や債券などへの投資を進める好機に繋がることが期待されます(図8)。

鉄鋼・銅など金属資源の国際市場動向の影響を大きく受けるため、国際商品市場動向を要チェック。中国向けの資源輸出が経済のカギを握っており、中国の需要減退などのニュースに反応しやすい面も。かつて金利を狙った投機的な取引が多かったこともあり、世界的なリスク警戒感を誘うようなニュースに対する感応度が大きく、リーマンショックの際に、経済的にはほとんどン関係なかったにもかかわらず、ドル円以上に値を落としたこともあるため、大きなニュースには要注意。

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