ドル/円152円トライはこれで3度…突破は米3月雇用統計や米3月ISMにかかっている?【来週の米ドル/円予想】 FX 2024/3/29

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ドル/円152円トライはこれで3度…突破は米3月雇用統計や米3月ISMにかかっている?【来週の米ドル/円予想】 FX 2024/3/29
 

外為どっとコム総合研究所の研究員、宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)が、FX初心者の方にも分かりやすい表現で、この先の為替予想を行います。

💬宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい):X(Twitter)
https://twitter.com/gaitamesk_ueha

最新のドル円相場は…34年ぶりの高値を更新も円買い介入への警戒から伸び悩む

今週のドル/円は、34年ぶりの高値を更新も円買い介入への警戒から伸び悩む展開。27日に田村日銀審議委員は金融政策について、「ゆっくりと、しかし着実に正常化を進め、異例の大規模金融緩和を上手に手じまいしていくために、これからの金融政策の手綱さばきは極めて重要だ」「当面緩和的な金融環境が継続する」などと語りました。日銀内で最もタカ派と見られる田村委員の発言が、追加利上げを急がない姿勢を示したものと受け止められたことで円売りが優勢となりました。ドル/円は一時151.97円前後まで上昇して1990年以来の高値を更新しました。しかし、その後に鈴木財務相が「行き過ぎた動きにあらゆる手段を排除せず『断固たる措置』をとる」などと発言。また、財務省・金融庁・日銀による三者会合が開催されることが伝わると本邦当局による為替介入への警戒が高まり円買いに傾くと151.00円台へ下落しました。週末にかけては151円台で方向感のない推移が続きました。

60分足チャート

ドル円相場をテクニカル分析で確認…アセンディングトライアングルかトリプルトップか

ドル/円の週足チャートを見ると、3本の移動平均線が上向きで強気のパーフェクトオーダーを形成しているため上昇基調が継続していることが分かります。そうした中で、昨年1月・3月安値を起点とした上昇トレンドラインを下値支持、151.90円-152.00円台が上値抵抗となりアセンディングトライアングルを形成しています。足元では3度目の上値トライ中であり明確に突破すれば上昇の勢いが強まり155円を視野に入れた相場展開となりそうです。ただ、反落した場合に直近の安値146円台を割り込むとトリプルトップとして上値の重さが際立ちそうです。52週線や上昇トレンドラインに向けて下押しする可能性もあるでしょう。

週足チャート

ターニングポイント…152円突破はドルの動きがカギとなる

ドル/円の月足チャートを見ると、今月は下ヒゲ陽線となっており底堅い相場状況であると見て取れます。来月も152円台への上値を試す展開となることが考えられます。今後、152円を突破するにはドルの動向が重要になってきそうです。円売りの動きが強まったとしても東京市場では日本政府による円安けん制などが上値を抑える要因となりそうです。そうなると、NY市場でドル買いが強まる動きとなることが152円突破のカギと見れます。来週は、米3月雇用統計などの労働関連指標に加えて米3月ISM製造業・非製造業景況指数など注目イベントが多数予定されます。これらの結果を受けてドル買いが強まると34年ぶりの152円が見えてくるかもしれません。トレードで重要なことは、トレード出来る環境を持っておくことです。今が買い場と判断してもトレード環境が整っていなければチャンスを逃してしまいます。チャンスは自ら捕まえに行くものと意識して、思い立ったらすぐに注文が出せるように、準備を行っておきましょう。

月足チャート

来週の重要イベント

4/1☆日銀短観
4/1☆中国3月財新製造業PMI
4/1☆米3月ISM製造業景況指数
4/2☆独3月消費者物価指数・速報値
4/2◎米2月JOLTS求人件数
4/2◎ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁講演
4/2◎メスター米クリーブランド連銀総裁講演
4/2◎デイリー米サンフランシスコ連銀総裁講演
4/3☆ユーロ圏3月消費者物価指数・速報値
4/3◎米3月ADP全国雇用者数
4/3☆米3月ISM非製造業景況指数
4/3☆パウエルFRB議長講演
4/4◎米2月貿易収支
4/4◎米新規失業保険申請件数
4/4◎メスター米クリーブランド連銀総裁講演
4/5◎カナダ3月雇用統計
4/5☆米3月雇用統計
☆特に重要 ◎重要

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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe)
2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。

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金融不安報道はノイズでしかない!米ドル/円はどう動く?

ドル円(USDJPY)は週央にかけて約34年ぶり高値151.97(1990年7月以来の高値圏)まで急伸するも、心理的節目152.00の突破に失敗する形で反落に転じました。

米ドル円0.2銭原則固定!

昨日のドル/円は米労働関連指標の冴えない結果を受けて一時145円台後半へ下落した。NY市場に入り米新規失業保険申請件数が予想以上に増加したほか、米10-12月期単位労働コスト(人件費)指数が予想を下回る伸びにとどまるとドル売りが強まった。米1月ISM製造業景況指数は予想を上回ったがドルを買い戻す動きは一時的で米長期金利の低下が続く中、145.89円前後まで下値を拡大した。一巡後は自律的に146円台を回復したが前日比約50銭ドル安・円高の146.42円前後で取引を終えた。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が前日の連邦公開市場委員会(FOMC)後の会見で、利下げ開始の時期を巡り労働市場の動向を注視する考えを示したことから、市場は米労働関連指標の結果に敏感になっているようだ。そうした中で本日は米1月雇用統計が発表される。現時点で米金利先物市場が織り込む3月利下げの確率は4割弱。これは、本日の雇用統計の結果次第で織り込みが大きく変化する可能性が高い水準だろう。ドル/円は雇用統計が米労働市場の底堅さを示す結果なら上昇、軟化を示す結果なら下落と是々非々の反応を示すと見られ、その値動きはいつも以上に大きくなる公算が大きい。

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