FX/為替「米6月利下げ期待後退、労働市場は底堅さ示す」米国雇用統計のふりかえり 2024年4月号 By 外為どっとコム総研

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FX/為替「米6月利下げ期待後退、労働市場は底堅さ示す」米国雇用統計のふりかえり 2024年4月号 By 外為どっとコム総研

米雇用統計ふりかえり

執筆日時:2024年4月8日12時10分
執筆者  :株式会社外為どっとコム総合研究所 小野 直人

USDJPY10分チャート
※チャート:ドル/円-10分足
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米6月利下げ期待後退、労働市場は底堅さ示す

4月5日に発表された、米国の3月非農業部門雇用者数(NFP)は市場予想の20.0万人増のところ、30.3万人増と予想を大幅に上回りました。また、失業率は3.8%で、前月の3.9%から低下したほか、賃金の上昇も継続しました。さらに、2月までは3カ月連続で減少していた家計調査における就業者数も50万人近く増加するなど、底堅い労働市場が景気を押し上げている様子が窺えました。力強い労働市場を受けて、FRBによる利下げ時期も後ずれ感が強まっています。

結果を受けて、米ドル/円は151.750円と日通し高値を付けました。ただし、152.00円の心理的節目を前にしては戻り売りが優勢で、大台突破は果たせませんでした。一方、ダウ平均株価は5営業日ぶりに反発。インフレ圧力が限定的に留まる中、底堅い労働市場が景気を押し上げるとの思いから、前日比307.06ドル高い38904.04ドルで越週しました。

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米雇用統計の予想と戦略(先行記事へのリンク)

 
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FX 為替 米6月利下げ期待後退

2019年にBIS(国際決済銀行)が発表した通貨別の取引高データでは、米ドルが取引高全体の約半分を占めており、経済大国アメリカの米ドルが基軸通貨としての地位を確立していることがわかります。FX市場でもユーロ/米ドルや米ドル/円といった通貨ペア(ドルストレート)は取引量が豊富で市場参加者も非常に多いです。これらの通貨ペアは、米ドルが直接絡む通貨ペアであることから、アメリカの経済指標の影響を強く受けます。また、米ドルが絡まないユーロ円などのクロス円も、ユーロ/米ドルと米ドル円をかけ合わせて作られているため、米ドルと無関係というわけではありません。米ドルを介して取引されている点で、それぞれの通貨と米ドルの強弱が影響する場面もあります。世界的に注目度が高い、米雇用統計やFOMC(連邦公開市場委員会)で政策金利が発表される直後は、為替市場が大きく動き参加者の取引が活発になる傾向があります。アメリカの経済指標が注目され、重視される背景には、このような理由があります。

フェデラル・ファンド金利は連邦準備理事会(FRB)が金融政策を運営する上で、FOMC会合で決定する誘導目標金利で、FFレートとも呼ばれます。この誘導目標は米国の政策金利にあたり、景気動向に応じて調節され、国内外の市場にその影響が強く及ぶことから多くの投資家の注目を集めます。FX取引においては、2国間の金利差が為替レートに反映されやすいため、FRBがFF金利の誘導目標を変更する(政策金利を変更する)際には為替レートが大きく変動する傾向があります。

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