【見通し】NY為替見通し=米2月PCEデフレーター、パウエルFRB議長発言、円買い介入に要注目か

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【見通し】NY為替見通し=米2月PCEデフレーター、パウエルFRB議長発言、円買い介入に要注目か

本日のNY為替市場のドル円は、グッドフライデーのため株式・債券・商品市場が休場で閑散取引となる中、米2月PCEデフレーターを見極めつつ、パウエルFRB議長の発言に注目する展開となる。

 米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として注視している2月PCEデフレーターは、前年比+2.5%と予想されており、1月の同比+2.4%からの伸び率の上昇が見込まれている。予想通りならば、最近の米国の物価の下げ止まりが再確認されるため、フェドウオッチが示唆している6月FOMCでの利下げ開始観測が後退することになる。

 予想を上回る上昇率となり、ドル円が152円のノックアウト・オプション方向へ上昇した場合は、防戦売りとの攻防戦が予想され、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性にも警戒しておきたい。

 2022年10月21日(金曜日)にニューヨーク市場で断行されたドル売り・円買い介入は、東京時間23時30分頃に行われた。

 リスクシナリオは、予想を下回って米連邦準備理事会(FRB)のインフレ目標2%に近づいた場合であり、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁やパウエルFRB議長の見解に注目することになる。

 デイリー米サンフランシスコ連銀総裁は、先日、「インフレが継続的に進展していることを確認するには、もう少し時間が必要」「FRBは忍耐が必要なときに、迅速に行動したいという誘惑に抵抗する必要がある」などと述べていた。

 パウエルFRB議長は、インフレ率の鈍化に対する「確信」に言及しており、2月PCEデフレーターへの見解に要注目となる。

・想定レンジ上限

 ドル円の上値目処(めど)は、1990年7月6日の高値の152.30円。

・想定レンジ下限

 ドル円の下値目処(めど)は、日足一目均衡表・転換線の150.50円。

(山下)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ

[紹介元] 外為どっとコム マネ育チャンネル 【見通し】NY為替見通し=米2月PCEデフレーター、パウエルFRB議長発言、円買い介入に要注目か

去年12月と同じ見通しとなっています

「インフレ率は依然高い」「経済は目標に向かってかなり前進している。しかし、インフレ率は依然として高く、今後、低下するかは不確かだ」「高インフレは人々に苦難痛感」「長期的なインフレ期待は依然として定まっていない。物価の指標であるPCE=個人消費支出の物価指数は、ことし2.4%まで低下する。われわれは高いインフレが購買力を低下させていて、特に食費や光熱費などの高値に苦しむ人たちに大きな苦難を与えていると痛感している」「早い時期に量的引き締め縮小」FRBは国債などの金融資産の保有を減らしていく「量的引き締め」を行っています。市場に出回る資金を減らすことで景気を冷やし、インフレを抑え込むねらいです。会合後の記者会見で、FRBのパウエル議長は「きょう決定したわけではないが委員会としてはかなり早い時期に『量的引き締め』を縮小していくのが適切だろう」と述べました。「確信得るまで利下げせず」パウエル議長は「リスクは2面ある。もし金融緩和的な政策(利下げ)をしすぎたり、開始時期が早すぎたりすれば、インフレが再燃する可能性がある。また、緩和的な政策が遅すぎても雇用や市民生活に悪影響を及ぼしかねない」と述べました。そのうえで、「インフレ率が持続的に2%に向かって低下しているという確信を持てるまでは利下げの実施は適切でないと考えている。われわれは引き続き会合ごとに意思決定を行っていく」と述べ、会合ごとに経済指標をみて政策判断していく考えを強調しました。「利下げ開始はことしのある時点」パウエル議長は利下げの時期について問われ、「会合の参加者が示した政策金利の見通しを見ると、利下げが行われる可能性は高いというのが大半の見方だろう」としたうえで「もし景気が予想どおりの道筋をたどるのであればことしのある時点で利下げを始めるのが適切だ」と述べました。「早い時期に量的引き締め縮小」FRBは国債などの金融資産の保有を減らしていく「量的引き締め」を行っています。市場に出回る資金を減らすことで景気を冷やし、インフレを抑え込むねらいです。会合後の記者会見で、FRBのパウエル議長は「きょう決定したわけではないが委員会としてはかなり早い時期に『量的引き締め』を縮小していくのが適切だろう」と述べました。そのうえで、具体的な開始時期について5月かと記者から問われると、「具体的には言いたくない。どのような時期にどのようなやり方がいいのか検討している。『かなり早い時期』というのは文字どおり『かなり早い時期』ということだ」と答えました。「でこぼこ道をたどり2%に」パウエル議長は最近、高めの物価指標が出ていることについて「インフレ率は時に『でこぼこ』な道をたどりながらも徐々に2%に向かって低下していくものだ。今は『でこぼこ』を伴っている状況だ」と述べたうえで、「われわれがインフレ率を低下させることはすべての人にとって重要だ」と述べ、一時的なインフレ率の上昇にとらわれることなく、政策対応していく姿勢を強調しました。

今回の会合で、FRBは会合の参加者19人による政策金利の見通しを示しました。参加者がそれぞれ適切だと考える金利が点=ドットで示されることからドット・チャートと呼ばれ、市場ではその中央値がFRBが目指す金利水準だと受け止められています。それによりますと、2024年末時点の金利水準の中央値は4.6%で、政策金利の1回あたりの引き下げを0.25%とすると年内に3回の利下げが行われる想定です。去年12月と同じ見通しとなっています。また、2025年末時点の金利水準の中央値は3.9%で前回より0.3ポイント引き上げられました。これによって来年の利下げ回数の見通しは去年12月時点の見通しの4回から3回に減る計算となります。2026年末時点での金利水準は3.1%と前回より0.2ポイント引き上げられました。

ことし10月から12月のアメリカのGDP=国内総生産の予測は、ことしの同じ時期と比べた実質の伸び率で、2.1%と前回の見通しの1.4%から大きく引き上げられました。またことし10月から12月の平均の失業率については前回から0.1ポイント引き下げられ4.0%と予測しています。

FRBは、インフレの実態を見極める指標として重視しているPCE=個人消費支出の物価指数の上昇率の見通しも示しました。それによりますと、2024年10月から12月のPCEの物価指数の上昇率は去年の同じ時期と比べて2.4%で前回と同じでした。価格変動の大きいエネルギーと食品を除いた指数は2.6%で前回より0.2ポイント引き上げられたものの2026年に2.0%とFRBの物価目標に到達する予測は前回から変わりませんでした。

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